2012年04月25日

竜田越奈良街道その2・柏原→奈良公園

辰年ということで新年歩き初めは
竜田越奈良街道を歩いてみました。

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

大阪の恵比須町付近を出た街道は
ほぼJR大和路線と並行して奈良まで続きます。
今回は前回の続き柏原付近をスタートしました。

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それにしても・・・

寒い!!

汗はかかないものの
手がかじかんで大変です。
あとトイレが近くなるのは冬ならではですね(^^;

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柏原付近は年代によって大きくルートが違います。
大和川の付け替えと関係しているのですが
今回は付け替え前のルートを進んでいます。

この付け替え。
今はまっすぐ堺方面へと西へ流れるのですが
昔はここで東へと向かっていました。

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なので、最初に歩道の橋を渡るのですが
実は昔は川ではなく陸地だったというわけです。

石川の堤防上を大きく迂回して
東へ向け旧街道へと進みます。

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ちなみに付け替え後のルートはというと
今のJR線とほぼ並行していたようです。
ただ、後述する国分付近の良い場所などを
通らないことになるので面白味にかけます。

どのルートを歩かれるか迷ってる方は
付け替え以前のこのルートがオススメです。

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やがて一大ジャンクションの国分。

今も昔も交通の要衝ということで
いい感じで賑わっていました。

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高田を経由して伊勢への街道も
ここで分岐。道標も。

国分の界隈は
花いっぱい運動ということで
奈良街道の文字を目にできました。

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国分から先は少し勾配になって
国分神社を過ぎ道も細くなっていきます。

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山間のひなびた街道なたたずまいです。

さらに行くと夏目茶屋の渡しの跡。

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現在はよく揺れる吊橋が架かっています。
大和川付け替え以前のルートは
ここに来て初めて川を渡ることになります。

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さぁ、亀の瀬越え。
この辺りは地すべり地帯で
災害がよく発生する場所。

亀と付くのでなんとなく
かわいい印象はあるんですけどねぇ(^^;

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大阪から奈良へ抜ける街道には
生駒山を越えなければいけないのですが
今回の街道は川沿いということもあって
ほとんど峠らしい峠はありません。

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それでも雰囲気ある峠の神社付近。

これを過ぎると奈良への下りが始まります。

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住宅街の中に入るのですが
実はこの辺りは特に歴史がある場所で
日本四関のひとつの竜田の関がありました。

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今もその時の名残りの
お地蔵さんがいるんですが
案内板がないと普通の光景ですよねぇ。

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奈良県内に入ると史跡の嵐。
のどかな光景の中に有名な寺社が
どんどん出てきて歩いていて楽しいところ。

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龍田大社では初詣シーズンということで
着物姿の人がいたりお神酒をもらったりと
この時期ならではの光景。

初歩きなんとも楽しいー♪

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交通量の多い狭い道も通ります。

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抜け道で使ってる人が多いのでしょうか。
亀の瀬の峠を越えた後も竜田川の橋までは
結構アップダウンがありました。

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大型トラックも多い国道25号を
1つ入った旧街道。

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竜田付近は奈良の西部地方で
かなり賑わっていたそうです。

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今も立派な家々が軒を並べています。
重伝に指定されてないのがおかしいぐらい
素敵な雰囲気が残っていました。

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大きな道標を見て北へ進路を替えると
法隆寺の松並木の中へー。

前から門前の道は広いと思っていたのですが
まさか街道が中を通っていたなんて驚きました。

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境内をかすめて突き当たりを東へ。
この付近の家々は門前町な佇まい。

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奈良らしい風景の中を歩きます。

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富雄川の堤防沿いを行くと
やがて小泉神社。

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小泉神社の門は
小泉城のものを移築したもの。

こうやって再利用してるの
時々見かけますが嬉しいものですね。

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空を見上げると雪雲が。
しばらくすると雪が降ってきました。

今日はトコトン寒い><;

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郡山が近づくにつれ溜池が増えてきます。
名物金魚を扱う業者も増えて
やがて城下町の中へー。

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正月だからかシャッターが閉まった店多し。

細長い一方通行の道を北へ向け歩くと
昔ながらの茶屋がありました。
縁側でゆっくりお茶を飲める形式ですが・・・

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この寒さでは厳しいですねぇ(^^;

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古い家が残る郡山を過ぎ
長い堤防の上をずっと歩けば
奈良市街。いわゆる平城京です。

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ならまちとして賑わう
古い町並みを抜けるとやがてゴール!

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ここから先はどこに行こうか迷うところですが
北へ向かって京都へそれから西へ西国街道。
南へ向かって伊勢へ伊勢本街道。
あと、山辺の道や中街道、下街道も
行ってみたいと考えています。

夢が広がります(^^)

     
posted by にゃおすけ at 19:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大阪近辺の街道 | 更新情報をチェックする

2012年04月17日

竜田越奈良街道その1・恵美須町→柏原

大阪から伊勢へと向かう街道っ!

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すでに踏破している
暗越奈良街道と同じく
大阪と奈良を結ぶ街道です。


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

こちらは生駒山を避けて
大きく迂回しているのが特徴です。
ルート的にはJR大和路線に沿った感じになります。

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スタートは恵美須町

また、もう1つの特徴として
風光明媚な場所が多いということでしょう。

平野の集落や法隆寺、郡山などなど
いかるがの里ものんびり楽しめます。

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さぁ、出発です。
恵美須町の大きな交差点。

近くには通天閣と
この辺り大阪の熱気が溢れるところです。

大阪市内は意外とアップダウンがあります。

上町台地の影響なんですけど
そのおかげで坂が多く風情満点です。

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清水寺もその1つ。

京都の清水寺と同じく
大きな舞台がありますー。

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街道より清水寺への脇道

現代では大阪に清水寺って
知らない人が多いと思いますが
江戸時代では風景画によく載っている
名所中の名所だったそうです。

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玉出の滝もこの中に。

この清水寺の他この周辺には
愛染堂や四天王寺さんなど
寄り道したくなるところがたくさん!

もう出だしから面白さ満点^^

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四天王寺前の交差点にて

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さて、環状線の寺田町駅を過ぎると
まわりのビルの高さも低くなり
住宅街の様相が出てきますー。

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雰囲気ある商店街。
源ヶ橋商店街です。

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名前のとおりこの辺りは
川がありその名の橋があったそうです。

源という盗賊がいたと書いてありました。
それにしても歴史を調べながら歩くのは
なんとも楽しいものです。

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やがて大きな交差点の杭全。

難読な地名で「くまた」なんですが
大阪の人なら読める人多いですね。

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国道25号に沿って歩きます。

それにしても、市街地は
信号が多いのでペースが乱れます。。。

今回全区間で22キロの道中だけども
10キロの時点ですでに疲れが・・・(^^;

平野は寺内町で昔は一大都市でした。

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大念仏寺を中心とする町並みー。
街道はお寺をかすめるように通ります。

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この辺り、街道らしき旧道が
国道から何本も分かれていて
ついつい吸い込まれそうになりますが
だまされてはいけませんー。

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国道部分が
本来の街道を拡幅したもので
残念ながら旧道は平野の先の一区間だけ。
(ルートマップをご確認ください)

そこにデッカイ道標がありました。

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さぁ、中央環状線を越えると
地元の八尾市内に突入です。

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ココから先は旧道が8割近く残っていて
楽しみながら歩くことが出来ました。

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真正面には生駒山(高安山)が見えます。

今回はあの山は登らずにいけます。
全区間に渡ってそれほど高低差がないのも
気軽に歩けるこの街道の良いとこでしょうねぇ。

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JR八尾駅の南側は
良い感じの町並みが広がってました。

聖徳太子ゆかりの太子堂など
古く歴史のあるものがいっぱい。

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そして道標もあちこちに。

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志紀あたりまでくると
また国道沿いを歩きます。

旧大和川の堤防を使った
JR大和路線と並行して
やがて柏原市街へ。

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旧道に入ると
古い家も増えてきて
重要文化財の家もあったり。

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ここは河川を利用した
柏原舟で賑わっていたそうです。

船着場の跡など
往時の面影がたっぷりです。

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信貴山への街道の道標。

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今回はここまでー。

次回は柏原から
ゴール奈良市街へ歩みを進めます♪

  
posted by にゃおすけ at 20:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大阪近辺の街道 | 更新情報をチェックする

2012年04月10日

奈良街道その2・棚倉→京都伏見

奈良街道パート2として
棚倉から伏見の区間をまとめてみました。

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

棚倉からの木津川沿いの道は
並行する旧道が昔の街道と思われます。

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少しジグザグといった形です。
そういえば、この辺りは天井川が多いですね。
東海道の石部あたりとよく似ています。

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玉水駅の手前の堤防より下るあたり。

放し飼いの犬が2匹(^^;
しかもデカイ!

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この道は街道なので気合で通りましたが
街道歩きでなければ迂回していました(^^;

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山城青谷駅付近の造り酒屋。
白壁の蔵がとても立派です。

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この辺りからの旧道は
抜け道として使ってる車が多くなってきます。
町の雰囲気もこれから京都に近づくにつれ
家が多くなり田園風景から住宅街へー。

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五里五里の宿場町。
長池宿です。

奈良からも五里、京都からも五里。
ちょうど中間ということで
ここで休む人も多かったようです。

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古い家や和菓子屋も軒を並べますが
全体的にこじんまりとした印象です。

これは
木津川での水運によって
船を利用した人も多かったのでしょう。
そして、奈良と京都の間ということで
距離的にも短かったということもあるのかも。

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城陽の地域に入ると
川から離れ標高が少し高くなったからでしょうか
アップダウンのある地形を進んで行きます。

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ほとんどの区間で旧道が残り
歩いていて楽しい区間です。

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そして、古墳も。
この辺りは古くからの所なのでしょうね。

軒先の椅子やスダレなど
京風の家が多くなってくると
京都が近くなったことを実感してきます。

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小倉が近くなると宇治市。
お茶の店が増えてきました。

京都の小倉の読み方は「オグラ」
昔はこの辺りに大きな「巨椋池」がありました。

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こちらは巨椋神社

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今は埋め立てられ
往時の面影がほとんどありませんが
街道は池沿いを進む形で進んでいたようです。

途中、池の中に堤防を作って
ショートカットした部分もあったそうです。
いわゆる小倉堤ですね。

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街道より西側の土地は
明らかに低くなっていて傾斜になっています。

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近鉄線沿いに出ると
一面の広々とした田畑が出てきます。
この辺りの近鉄線(当時は奈良電)は
もともと堤防の上に作られたという話です。

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向島駅の手前は
消滅した区間があります。

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が、一部、堤防上と思われる区間が残ってました。
樹齢がかなりある立派な桜の木。
これはもしかすると小倉堤なのか?
と、想像が膨らみます。

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向島駅を過ぎると
ハクモクレンの並木が。

観月橋を渡りゴールの伏見へ。

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ここから先は人は伏見街道。
物流は竹田街道という感じで
別れて通ることが多かったそうです。

牛車も通る竹田街道には
車石という舗装道路もありました。

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奈良〜京都の街道の完結編として
今度は伏見街道を歩いていこうと思います。

 
posted by にゃおすけ at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大阪近辺の街道 | 更新情報をチェックする