2012年08月08日

甲州街道四十四次その3・富士見→教来石宿

静かな高原の中をスタート!

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

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富士見の一里塚。
片側だけですが実に立派な風貌。

耳を澄ませると
カッコウの声が聞こえたりと
まるでトレッキング気分です。

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ブナの木の木漏れ日の中を。

静かな山の中の旧道を進みます。

やがて赤松の大群が出てきました。
江戸時代に植えられた防風松だそうです。

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防風松が出来るまでは
この辺りは何も育たなかったそうな。

俗に言う湿地帯だったのでしょう。

風の凄さが
松のたわみ具合でよくわかりますよね。

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水田に映る山々が美しい。

6月とは思えない爽やかな天気。
前日まで天気予報で雨だったのに(^^;

やがて、坂に広がる集落が現れます。

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瀬沢の集落です。

元は茶屋が集まっていたのでしょうか。
雰囲気ある立派な家が今も立ち並んでいます。

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アスファルトの下の石垣。

こうして目線を下げて道を見て見ると
いろんな発見があるものでー

ここも掘ってみると
遺構がありそうな雰囲気ですよね。

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川を渡ります。
その名も立場川。

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この先も国道より上の高台を歩く形に。
川の氾濫の影響から避けるためだったのでしょう
緩やかなアップダウンのある道を進みます。

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時期的にアジサイかなと思ったら
ここの人に聞くと「大手鞠」という花らしい。

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蔦木宿が近づいてきました。
宿の手前には立派な枡形が健在。

その先の川を見てみると
大きな古い堤防が続いているのがわかります。
これは「信玄堤」と言われる代物です。

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今もこうやって残ってるのは凄いですよね。

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蔦木宿は国道が真ん中を通ってる形です。
各家々には屋号を書いた看板が付いてました。

蔦木宿を観光で売り出そうとした当時、
ここに住む人もまだ多かったそうなのですが
今は過疎化で人もだいぶ減ったという話を聞きました。

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たしかに
建っている家を見てみると・・・
空き家が多いような。

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蔦木宿は反対側の出口にも
立派な枡形が健在でした。

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この先、少し山沿いに針路を向け
右下に道の駅を眼下に見ながら行くとー。

やがて国境にある「国界橋」

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ここは街道ウォーカーにとって難所です(^^;

猿よけの電流ネットが行く手を阻んでいるのですが
電流は7000Vも流れていたりします。

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ちなみに、開け方は
上の棒を少し持ち上げて
横にずらすという方法になっていました。

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その先はしばらく草道になっていました。
昔は国道だった風情がたっぷり。

猿よけの電流ネットがあるぐらいなので
この辺りは猿の大群が結構いるそうです。

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旧道の一本道を
たんたんと下っていきます。

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坂になっているので
側溝の水の流れが速い。
しかも水量豊富な上、綺麗なので
見ていてとても癒されました。

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教来石宿。
本陣辺りは国道に面していて
あまり面影が残ってないのは残念なところ。

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でも、本陣前後の旧道の区間には
良い雰囲気の家が多く残っていました。

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高台から眺める水田風景。

明治天皇もこの時期に
田植え観覧があったそうです。

さて、記事が長くなりました。
続きは次回に。


  
posted by にゃおすけ at 19:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲州道中四十四次 | 更新情報をチェックする

2012年08月01日

甲州街道四十四次その2・上諏訪宿→富士見

甲州街道、いよいよ再開!

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

上諏訪の中心部。

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古い家が多いと思いきや、
昭和初期の建築が目立っていて
これはこれでとてもいい感じ!

往時の繁栄ぶりがうかがえます。

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酒造が立ち並ぶ街道沿い。
諏訪の酒といえば”真澄”

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この辺り、水が美味しいのか
涌き水が流れてる水の桶がありました。

美味しい水で作る酒は最高ですね。

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今回の甲州街道歩きは
日本橋へ向けての逆方向。

ガイドブックなど不便な面が多いですが
逆にいろんな街道ウォーカーと
すれ違えるのは大きな利点です。

たとえば情報交換。
少し立ち止まって話すだけでも
道中の楽しいひとときになります。

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諏訪市街地を抜けると
旧道は山の中腹へ。

一車線の細い道は
下諏訪〜上諏訪の間の道中と
似たような雰囲気が広がっていました。

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家もこの地方ならではの
木曽路にあるような家々が。

蔵の”紋”もとってもいい感じ!

戦国時代の諏訪氏の居、
上原城を左手にみながら進みます。

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そういえば
この辺りは”双道祖神”が多いですね。

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やがて大きな道標を目印に国道へ。

茅野の市街地に入っていきます。
駅前はとってもひっそり。

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大きな諏訪大社の鳥居が
街道沿いに立っていました。

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遠くに八ヶ岳が見えてました。

川を渡ると間の宿”宮川”です。

上諏訪宿と次の金沢宿のちょうど中間あたり。
明治天皇も休まれたこともあったりと
休憩に良いところだったようですね。

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狭い道にひしめく旧家。

こういう町の雰囲気はいいものです。

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この辺りから
緩い上り勾配が続いていきます。

分水嶺である”富士見”まで。

中央高速と交差するあたり
旧道と思われる怪しい箇所がありました。

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甲州街道は東海道、中山道に比べて
資料的に少なく、案内看板も殆どないので
現地に行って悩むことが多々・・・(^^;

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こういう怪しいと思う場所は
なるべくそこも歩くようにはしています。

ちなみに甲州街道の資料は主に
今井金吾氏の「今昔三道中独案内」
少し値段が高めで古いですがオススメな一品です。

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やがて街道は川沿いの旧道へ。
なんとものどかな静かな光景。

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水田に写る山々がとても美しい・・・。

6月の街道歩きは雨が多いですが
晴れると良い景色が待ってますね。

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金沢宿の手前の権現の森。

その名のとおり
いろんな神様がここに眠っていました。

御岳さんや庚申さん、秋葉山、
それぞれの石仏にかなり見応えがあります。

金沢宿は大昔はこの辺りが宿場だったそうです。
でも、川の氾濫によって今の宿場の位置に移動。

しかも金沢宿は大火に何度もあっているとのこと。

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宿の入口には大きな枡形があり
昔の橋の跡にはずらりと石仏が並んでました。

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でも、よく見るとその上に
ゴミ置き場の看板が・・・。

うーん、大事にしないと
また災害おきちゃいますよ・・・(^^;

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金沢宿は中山道塩尻宿のような
国道に面した宿場町。

金沢宿を過ぎると
ぐんぐん標高をあげていきます。

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神戸八幡の手前には大きな一里塚。

上の”ひのき”が
下の塚を押しつぶしていきそうな感じで
ものすごく立派なものでした。

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もしかしたら
東海道、中山道を通してみても
かなりのトップクラスかも。

樹齢は今で390年ほど。
まだまだ元気があるそうでもっと大きくなるそうです。

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こちらは神戸八幡のひのき

ちなみに、この先の
神戸八幡にも大きな”ひのき”が何本も立ってました。
こちらも見応え充分。

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この辺りまで来ると標高は900m越え。
6月といえど半袖では寒くなってきました。

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富士見パノラマスキー場が見えます。

もうこの辺りは高原の装い。

高原野菜を作る畑を見ながら
気持ち良い景色の中を歩いていきます。

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雰囲気の良い”原の茶屋”

富士見峠はちょうどこの辺りで
往時はここで一服する人が多かったでしょうねぇ。

今も立派な古い家が多く建っていました。

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富士見のゴールの手前には
旧道の消滅区間がありました。

無理して行こうと思えば行ける感じはありますが
湿地帯なので相当な覚悟が必要かも。
その前に私有地なので入っちゃうとマズイ(^^;

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ここは素直に林道で迂回(^^;

次回はこの富士見から甲府の手前まで参ります。

  
  
posted by にゃおすけ at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 甲州道中四十四次 | 更新情報をチェックする