2013年03月28日

伊勢本街道その3・山粕→上多気

伊勢本街道をクリアしようと計画した時、
1番の悩みどころは今回の区間でした。

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

なにせ峠越えが5ヶ所!
しかも山奥で交通が不便。

天気が雨だったらどうしようとか
いろいろ不安がありました(^^;

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まず最初の難所が鞍取峠。

綺麗に植林された杉がいい感じです。
つづら折りで登っていく峠道。

風情満点!

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山奥の季節はかなり進んでいるようで
道中の紅葉がとても綺麗でした。

感覚的に大阪より半月ほど早い・・・かな?
こうも寒くなると手袋が欲しいですねぇ。

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御杖村に入ります。
街道沿いの家々には行燈などが飾ってあります。

驚くことにこの光景は
県境を過ぎて多気宿まで続いていました。
街道沿いの人々の一体感がなんともいいですね。

夜は明りが点って
また違う素敵な表情を見せてくれそうです。

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大きな常夜灯に道標。

さすがは伊勢街道。
かつての動脈の証しが今も残ります。

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のどかな光景が続くなか
紫陽花が咲いてるのを見かけました。

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もう11月も中旬です。
これにはちょっとびっくりです。

それだけこの街道は
高地を通っているということなのでしょう。

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いよいよ三重県に突入です。

伊勢への他の街道は伊賀の国を挟むのですが
伊勢本街道は大和の国から直接伊勢の国に入ります。

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その県境付近は
石畳崩れの旧道が残っていました。

苔むしってる光景。
なんとも癒されますー。

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三重県に入ると
周りの景色に変化が現れてきます。

1つに家々の形。
おかげ横丁にあるような伊勢ならでは家の造り。
そして、家の入口に1年中飾ってある”しめ縄”

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神社の形も
春日造りから伊勢神宮の造りへと
じょじょに変化していくのがわかります。

こういう発見は
スピードが遅い歩き旅ならではですよね。

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奥津の古い町並み

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石名原宿、奥津宿と過ぎると
最後の難所の飼坂峠。

一気に500m上がる狭い峠道です。

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夕刻で薄暗くなり
かつては山賊が結構出たというので
心なしか不安な気持ちになります。

ケモノの音も結構するし・・・
あ、野生の鹿には何頭か出会えました。

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峠を過ぎると多気宿。

雰囲気良い町並み。
今回は町家を改造した宿で一泊しました。

  
  
posted by にゃおすけ at 19:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 伊勢本街道 | 更新情報をチェックする

2013年03月25日

伊勢本街道その2・榛原→山粕

伊勢本街道、いよいよ山の中へ。

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

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榛原の近鉄ガード下には
進駐軍時代の古い道路標識がありました。

まだこんなのが残っていたなんて。
街道歩きをしてるとほんと驚きの連続です。

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朱色の柱が特長的な墨坂神社。
しばらく国道の川沿いを進んでいきます。

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ふと川を見てみると
川の流れは東向きなんですよね。
実はこの辺りの川は淀川水系。
奈良県といえば大和川水系が多いので
ちょっと意外でした(地図で確認すると面白い!)

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国道と別れ、川を渡ると高井の集落。
雰囲気ある町並みが続きます。

この集落の中にある追分を左へ曲がると
いよいよ山深くなっていきます。

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急勾配が始まりました。
両側には杉や竹の木が広がります。
最初は舗装路だった道も次第に土道へ。

大和造りの家があちこちに点在する
山の中の山村の風情が広がります。

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こちらは千年杉。

縄文杉並みのデカさはあります。
上に向かって生える枝は独特ですよね。

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諸木野は
石割峠を前にした大きめの集落。

過疎化で使わなくなった
田んぼが多くなってきてはいますが、
日本のこういう景色はいいものですよね。

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そういえば諸木野の手前に
関所の跡がありました。

当時、簡易的な関所が何ヶ所かあったようで
旅の途中では通行税で旅費がかさんだそうです。

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こちらが最初の難所。石割峠。
眺望は・・・まったくなし(^^;

峠付近には古い石積みが多く残っていました。
おそらく茶屋などがあったと思われますが
今もこうして遺構があるというのは嬉しいものです。
昔ここは大勢が通った証しでもありますし。

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山道の中に道標があり
それを下っていくと再び舗装路にへ。

やがて専明寺のある集落へ。
地名は田口元上田口。
ちょっと変わった名前ですよね。

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この辺り、宿場のような様相もあって
昔は旅籠が何軒か存在したようです。

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標高の高いところをたんたんと進みます。
車は滅多に通らないのどかな光景。

まもなく山粕峠へ入っていきます。

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途中に川渡りもあったりー、
なかなかの悪路です。

でも、車の音が聞こえると
峠区間も終わり国道と合流します。

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本日のゴール。山粕宿。

大きな屋根を持つ家が多い集落は
なんとも雰囲気がいいですねー。
静かな山村のたたずまいでした。

  
posted by にゃおすけ at 19:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 伊勢本街道 | 更新情報をチェックする

2013年03月06日

伊勢本街道その1・奈良公園→榛原

さぁ、伊勢本街道。
奈良盆地を抜け山間の榛原へ。

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

朝の奈良公園はとても静かー。
5月の連休中なのがまるでウソのようです。

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猿沢の池を半周して針路を南へ。
人気の”奈良町”の中を進んで行きます。

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ここからしばらくは別名「上街道」の区間。
古代の上ツ道になります。

奈良〜天理〜三輪の区間は
平行して山辺の道も存在しています。

古い寺社が連なる街道ですが
伊勢へ直行する人にとっては
整備された上ツ道がメインだったのでしょう。

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京終駅近く。
文字通り平城京の終わりの場所。

奈良町から続いていた
古い家の雰囲気良い町並みも
ここから先は田園風景が増えてきます。

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帯解寺。
安産を祈願する人が
朝早くからいっぱい訪れていました。

関西で有名な安産のお寺です。

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集落を縫いながらの街道風情。
ゆっくりと時間が流れているようです。

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天理市内に近づくと
「大阪府奈良警察分署跡」がありました。

廃藩置県の名残になるのでしょうけども
奈良県に大阪の文字は新鮮ですねぇ。

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天理市街の手前に立派な道標。
西名阪自動車道の高架手前にあったもの。

右側面の”たつた”の文字。
当時、奈良の西部での大都市だった
竜田地域へのショートカット道になります。

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天理市街に近づくにつれ増えてくる
天理教の宗教施設。

独特な風情がありますねー。

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天理はもともと「丹波市町」

”市”と名前についていたことからも
古くからの市場で有名なところでした。

そして宿場町でもありました。

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往時の「市」の跡が今もよく残っています。

細い街道を歩いていくと
急に開ける場所があります。

大きな屋根に水路に
なんとも素晴らしいものです。

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旧道ばかりが続く「上街道」。

交通量も少なく快適です。
天理を過ぎると一層、家もまばらに。

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新緑のパッチワークが美しい

西の方角を見ると生駒、金剛、二上山
東には三輪さん。

まさに奈良盆地の真ん中。
山に囲まれています。

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大きい前方後円墳をぐるりと。
三輪に近づくにつれ古墳も増えてきました。

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大神神社の大鳥居の近くを過ぎると
まもなく三輪。古い情緒のある町並みが広がります。

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いせ、はつせ
大峰と書いてある立派な道標。

”最中”で有名な「みむろ」
本店と思わしき店構えが街道沿いにありました。

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やがて堺からの横大路との追分。
(以前歩いた横大路の記事は→ こちら

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そして長谷寺の門前町。

有名なお寺で実に立派な町並みです。
古い宿が多いもの特徴ですね。

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この時期(5月)は、
牡丹がちょうど見頃で凄い人でした。

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長谷寺の門前町にある”伊勢の辻”で右に折れ
街道は山の中へ。化粧坂です。

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かなり急です。

全国の街道にちらほらある名前の坂ですが
謂れはたぶん同じ意味なのでしょう。

汗をかいて化粧が落ちるほど。とか、
坂の終わった時に化粧を直すとか。
きっと、そんな感じ(^^;

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山道の区間があり
国道の上を歩く区間があり
やがて榛原の町の中に入っていきます。

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三輪の町並みと同様に
榛原の中も結構ウネウネしています。

写真のような階段なんてのもあったり。

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大きな古い家が多くなってきたら
やがてゴールの旅籠あぶらや付近。

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ここは初瀬街道と伊勢本街道と分岐点。
次はいよいよ山の中に入っていきます。


    
posted by にゃおすけ at 20:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 伊勢本街道 | 更新情報をチェックする