
五街道とは・・・
東海道 、中山道 、甲州道中、日光道中、奥州道中(一部)は、
幕府の道中奉行が管理し良く整備されていた道のこと。
街道名を見るとそうそうたる名前が並んでいますが
五街道踏破は街道ウォーカーの中には目標や夢とする人がいます。

最初の街道歩きは2009年の東海道でした。
かれこれ8年近くも前の話です。
当時の意気込みを振り返ると
誰かに触発されてというものではありませんでした。
政府の施策で高速道路1000円乗り放題というのがあったので
車での旅は混むから疲れる!からやめとこという単純な理由でした。
街道歩きは連休でも混雑はほぼ無縁!
開放的な空間にみるみるハマっていきました。
でも、8年ともなると結構な長期間です。
中にはモチベーションを保てない人も出てくるでしょう。
★もともと歴史が好きで地理も好きだった
★交通分野に明るい知識があった。(道、バス、鉄道など)
★冬のスキーためのオフトレ
私の場合はこの3点が根本的な部分にあったので無問題でした。
その上でTwitterなどで街道の仲間が出来て情報交換をするなど
コミュニュティが広がっていったことが大きかったです。

せっかく街道を歩くんだからということで
当初はマイルールを決めていました。
★道中の名所や資料館は出来るだけ寄ってみる
★各宿場町の本陣は必ずチェックする
★広重の浮世絵と現地を見比べてみる
★現地の名物料理、お菓子に舌鼓み
★写真を撮ることから暗闇の歩きは避ける
★出来るだけ昔のルートで歩く
歩いてみてわかったのですが
時間の関係で泣く泣くスルーすることがあったのと
本陣などは気づかずに通り過ぎてしまうことも多々ありました。
時間がないというのは途中で道を間違えて右往左往したり
体力不足から予定の歩行時間をオーバーしていたからですが
これらは後々にiPhoneなどを使った歩く資料のIT化によって
随分とスムーズに歩けるようになっていきます。
今でもこれらのマイルールは生きています。
中には資料がほとんど出回っていない街道もありますが
こういう街道は自ら調べ上げるという楽しみが出来ました。

街道を歩くにつれ街道の知識が深まっていきます。
当初は東海道と中山道だけで終了!と考えていたものが
次第に近場の街道や脇街道にも興味を持っていくようになりました。
これが後に五街道踏破につながるわけです。
五街道踏破だけを目標とするだけならば
ものの3年もあれば十分達成できるものですが
一気に行けなかった理由は交通費と休日の兼ね合いでした。
遠方の街道となると毎週のように歩くわけにはいきません。
かといって、1か月も空くと体がなまってしまう。
そこで近場の街道は何かないかと探すようになりました。
五街道踏破までの期間は長くなってしまいましたが
他の街道を歩くことで街道ごとの違う点などを知ることにより
多面的な視野で考えることが出来るようになりました。
こういうことを繰り返して街道スキルを上げていったわけですが
体力面でも当初は10kmでも疲れたーってなっていたものが
30kmでやっと疲れたなと思えるようになってきたように
歩行力もヒシヒシと力がついていきました。

五街道踏破への順番は以下の感じでした。
1・東海道(江戸→三条大橋)
2・中山道(三条大橋→江戸)
3・甲州街道(下諏訪→江戸)
4・日光街道(江戸→日光)
5・奥州街道(宇都宮→白河)
どこが一番印象的だったかと聞かれることがありますが
どの街道もそれぞれ特長的なので即答は難しいところです。
東海道は昔に住んでいた静岡の町を通ることもあって
懐かしい気持ちで歩いていました。
トータルで考えるとするならば中山道はポイント高いです。
山間部が多いことで都市部が少ないという点(関東平野を除く)、
昔の風情が他の街道と比べて圧倒的に残ってるというのが理由です。
初めて街道歩きをする人にも是非オススメしたいのですが
中山道は東海道と比べると山間部が多いので若干敷居が高いのが難点です。
まずは東海道で鍛えて中山道を歩いたほうが楽しめるのではと思います。

今回、五街道踏破を奥州街道の女石追分で終えました。
感動という点では正直なところ少ないものでした。
これは女石追分にはモニュメント類が一切ないという点や、
奥州街道自体はまだ先へ続いているという点もあります。
五街道を踏破したといっても一区切りにすぎません。
街道歩き人生はまだまだ途中だということです。
今後の目標としては以下の通りです。
・熊野古道を一通り制覇
・北国街道出雲崎ルート
・成田街道
・長崎街道
・東海道復路
この中の東海道の復路ですが
往路はガイドブックだけを頼りに歩いたものだったので
残念ながらイマイチ記憶に残っていない部分がありました。
ある程度は自分で調べて歩かないとというのが反省点で
いずれ復路を歩いてみたいと思っています。
街道バンザイ!