犬鳴山、西国三十三カ所の粉河寺を結びます。

↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

紀州街道との追分にある立派な道標ですが
悲しいことにペンキをかけられてしまっています。
明治期に作られた大阪南部に多いタイプで
「左 粉川街道犬鳴不動粉川道」
「右 国道廿九号路線佐野加太和歌山道」
と書かれています。
粉河の河が「川」なのが面白いですね。


貝塚は寺内町で古くからの町でした。
歩いているとあちこちに地蔵さんがおられます。
祠にしっかりとおさめられてものが多く
地域の信仰心の深さがでています。

お地蔵さんをよく見てみると
道しるべが刻まれています。
「右 大木」
大木とは粉河街道沿いの集落になります。
このような地蔵型道標が多いのは貝塚の特徴です。


途中で熊野街道(小栗街道)と合流します。
じょじょに郊外の様相になっていきます。
田畑が多くなってくるのもこの辺りから。
泉南地区には溜め池が多いのも特徴です。
これは大きい川が少ないのが影響しているからで
街道沿いにいくつも見ることが出来ました。


府道を縫うように進むクネクネ道。
かつては弧を描いたような一本道だったのでしょう。
車社会になって道の改良が進んでいます。
この川に架かる古い橋台はかつての道筋の名残りですね。


どんどん勾配を稼いでいきます。
粉河街道に関しては大阪側から登る分は緩やかなのですが
和歌山側からは急登なので大阪側からのほうが楽かもしれません。



土丸の集落。
日本瓦の綺麗な家並みです。
奥には阪和道の高架がそびえ立っています。
のどかな田園風景が広がります。



犬鳴山温泉付近の街道は
府道を進んで行くのですが歩道がなく大変です。
特に平日は県境にある採石場がある影響で
ダンプがひっきりなしに通っているそうです。


犬鳴山は不動寺がありますが
ここは滝に打たれなどの修行の場でもあります。
寺の周辺は温泉が湧き出ていて
日帰り温泉も楽しめる美人の湯です。




この採石場あたりが県境。これより和歌山県に入ります。
ここまで目立った急坂がなかったので不思議な感覚です。
ピークはまだまだ先。
神通温泉を越えたあたりから峠道に入ります。



杉木立の中を進みます。
時おり車も通る林道のような道で
ガレ道を想像していただけに意外と歩きやすい道でした。

峠付近はこんな感じ。
まずは志野峠です。



そして松峠。
この付近は信仰の道でもあるそうで
経塚が立てられていました。


視界が開けます。
高野山や紀ノ川を遠くに見て
一気に下っていきます。



この桜池は近年作られたもののように見えますが
実は徳川時代に作られた人工の池です。
現代になって多少は改良されていますが
雰囲気にどこか歴史を感じるものがあります。



粉河寺は西国三十三カ所のお寺。
多くの巡礼の人で賑わいます。
大門の手前にある大きな楠の木は
パワースポットとして開放されています。
ぜひ触ってパワーをもらっちゃいましょう。



ここが今回のゴール地点。
道しるべのみですが大和街道との追分にあたります。