2020年08月31日

グンゼは「郡是」名前には意味があるお話

京都府にある綾部は福知山のお隣の町です。
ここの有名な企業といえば「グンゼ」でしょう。

IMG_5521.JPG

「今日の急務は、国是、県是郡是、村是を定むるにあり」

ようするに是とは発展の方針ということで
郡是は「郡の方針」という意味だったんですね。

この方針に痛く感動した創業者はそのまま社名にし、
 「郡是製絲株式会社」が今の「グンゼ」にあたります。
蚕糸業の振興から養蚕農家、製糸会社の発展に寄与して、
まさに「郡是」の名の通り町を豊かにしていきます。

昭和の高度成長期時代の子供の下着というと
グンゼが圧倒的に多いイメージがありました。
かく言う私も愛用者の1人でした。

そんなメジャーな商品を作る企業が山奥にあったとは、
少々驚きましたが蚕業とはそういう場所の産業なので、
考えてみると当然といえば当然なのかもしれません。

IMG_5519.JPG

企業の名前に限らず町の名前やら人の名前やら
あらゆる名前には意味があるものが多いですよね。

カンコー学生服は菅原道真の「菅公」
ブリジストンは「石橋」
Canonは「観音」
HMVは「His Master’s Voice」


土地の名前だと
「蛇」が付く場所は洪水がよくおこる場所
「尻」とは川の河口部


と、こんな感じで例をあげるとキリがありません。
これを機会に自分の住んでいる場所の名前を調べたり、
身近なものの由来を調べてみると思わぬ発見があるかもしれません。

IMG_5520.JPG
ドラマ撮影にも使われた綾部本社

今回、綾部を訪れたキッカケといいますと、
実は子供が遊べる「綾部ふれあい牧場」が目的で、
「グンゼ」には行ければいいや程度に考えていました。

「ふれあい」と名前が付くので期待していたのですが、
当日はえらく暑かった影響か動物は外にはいなく、
せっかく来たのに結局は何も触れ合えず残念でした。

他の牧場では真夏でも外に出てるのに。と思いましたが、
まー、動物のためを思うとこのほうがいいのかもしれませんね。

食事は併設のカフェに冷房がかかってなかったので
かき氷のみに済ませて市内の別の場所で探すことにしました。
こういう急な予定変更にはネットは大変ありがたいもので
絵本カフェを見つけ子供の機嫌が随分とよくなりました。

IMG_5523.JPG

その後、グンゼ→市街を一望できる公園に行ったあとは、
天文館と資料館で遊ばせてから帰路についたわけですが、
綾部は大阪から日帰りに行くにはちょうど良いですね。

コロナの影響で中国道の渋滞がほとんどないですし、
今までは渋滞が嫌で兵庫に車で行くのは敬遠しがちでしたが、
この機会にいろんな場所を発掘してみたいと思います。

IMG_5522.JPG
地域限定の「麒麟がくる」



posted by にゃおすけ at 13:37 | Comment(0) | 近畿ボラボラ_京都 | 更新情報をチェックする

2020年08月26日

GoToトラベルの良い所を考えてみる

キャンペーンは時期尚早という声も多いですが、
しっかり感染対策をした上で利用するならば
旅をするにはまたとない機会なのかもしれません。

GoToに420万人 赤羽国交相「地方経済支える」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c3780c060c2abeda2f3abf367115416767755f77

記事を読むと車を使った近場の旅が多かったようです。
旅行なので遠出したい気持ちは皆あると思いますが
コロナ禍なので近場で良いと考える人が多いのはわかります。

おそらく、大部分の人はこういう考えかもしれません。

・新幹線や飛行機はいろんな人が乗ってるから不安
  →だからプライベートな空間を保てる車での移動

・かといって車での遠出になると疲れる
  →だから近場で済ませておこう
  →近場なら交通費が浮く分を別の旅に使ったり宿を豪華にできる

・団体旅行のツアーは全部込みで割引だけど団体は不安
  →だから個人旅行(宿だけの割引で十分と考える)
  →それか旅行会社のフリープラン(実質個人旅行で交通費も割引)

私自身も既に2回利用していますが、
いずれも車を利用しての近場の個人旅行でした。

この機会だからと鉄道を使った旅も考えるわけですが、
小さな子供連れの旅となると厳しいところでして、
いろんな場所を触った手で目をこすったりとか
まー、そういうことがよくあるわけです。

そういう点で、不特定多数が利用する交通機関は
不安要素でしかなく車利用での旅が自然の流れでした。
逆に言えば、しっかり感染対策をすることが出来るなら
大人同士の旅だと特に問題はないのではと思います。

ダウンロード.jpg

「日帰りで行ける場所だけど一泊しようか!」

大幅な割引があることで、そういう気持ちにさせてくれるのは
キャンペーンの成果といっても過言ではないでしょうね。
本来発生しなかった需要を引き起こしたわけですから。

ただ、恩恵を受けているのは
宿泊施設と周辺の観光施設ぐらいかもしれません。
実際にお盆の鉄道や航空機の利用は少なかったわけですし、
土産物も近場の旅だとそれ程買わないですし。
こういう需要は団体客が大きく握ってると思いますが、
団体旅行が減ってる今は仕方ないのでしょう。

観光業界全般に恩恵を受けれないという点では
GoToトラベルは不公平感があり時期尚早だったと思いますが、
瀕死だった状態を救うために急ぐ必要があったと思うので、
政府のやり方に一定の理解をするところでもあります。

もしかすると、コロナ収束後に新たな施策も考えてそうですね。
その場合の観光地はめっちゃ混むんだろうなぁ・・・。

さいごに。

コロナ禍での旅は各自置かれた状況によって、
旅のスタイルが大きく変わってくるものだと思います。
もちろん旅をしないという選択肢もあるでしょう。

感染対策をしっかりできる人は旅に出る良い機会ですし、
私のように遠出の旅に不安を感じる人は近場で良いわけです。
日々変化するコロナの感染状況や行き先の状況を判断しつつ、
旅を実行し楽しんでいければいいのかなと思います。
    




posted by にゃおすけ at 11:10 | Comment(0) | つぶやき | 更新情報をチェックする

2020年08月21日

奈良にあるダートの有料道路と若草山

近年は普通に走ってる分には舗装道路ばかりで
未舗装路(ダート)に出会うことが少なくなりました。
あるとすれば山奥や私道、農道ぐらいでしょう。

そういう現代において料金を徴収するにも関わらず、
舗装されていない有料道路が存在します。

奈良奥山ドライブウェイです。

IMG_5396.JPG

上の写真のように東大寺の裏手を走ることから、
奈良盆地の端から端まで一望することができます。

若草山は木を生やしていない特長的な山ですが、
ドライブウェイは山頂を目指し標高を上げていきます。

ここからの眺めもまた絶景。
夜は夜で素晴らしい夜景が眺めれることでしょう。

IMG_5401.JPG

さて、ここからが本題の区間。

奈良奥山ドライブウエイは3区間に分かれています。
若草山までの区間で1区間、ダートの区間で1区間、
そして最後にまた舗装路となり1区間という具合です。

ダートの区間は世界遺産に登録されている地域で、
春日山原始林の鬱蒼とした中を進んで行きます。
また、ハイキング道の役割もあり人とすれ違います。

春日山原始林は古くから狩猟と伐採が禁止されていて、
春日大社の聖域として守られてきたといいます。
そういう中を道が通っていること自体が驚きなんですが、
必要最小限の造りを見ると元は古道だったように見え、
無理矢理広げて管理用として車も通れるようにした上で、
一般にも開放されたというのが経緯なのでしょう。

5656.jpg

上は今昔マップから明治時代の地図からの引用ですが、
見事にドライブウエイと古道が重なっているのがわかります。
このような経緯から人も歩くことが可能になっていると思いますが、
有料道路を歩けるのは珍しい部類かもしれませんね。

このダート区間を車で通過する場合は、
距離の割には普通自動車で1,860円と結構な高額です。
これは、この区間が奈良県の所有する道路になってる為で、
高くすることで自動車の総量を抑制する意味があるそうです。

IMG_5402.JPG

有難いことに駐車スペースが何か所もあり、
気になった場所でエンジンを止めれば静寂が訪れます。

奈良の市街地からそれほど離れていない場所。
聞こえるのは虫や鳥の声ばかり。
古木からは大量のマイナスイオンが発生しているのか
空気は美味しく非常に癒された気分にさせてくれます。

ちなみに出口には
「お帰りは信貴生駒スカイラインへ!」と掲げられています。
これは同じ近鉄グループなので宣伝目的であると思いますが、
同日に奈良盆地の反対側にまで行く人は果たして・・・!?
と、少々疑問です。またの機会に是非といったところでしょうか。

IMG_5380.JPG

この日はお盆の合間の平日でしたが、
東大寺の門前の賑わいは昔とは随分違うものでした。
やはりコロナの影響で外国人が少ないのもあると思います。

涼もうと東屋に向かうと鹿たちが占拠していました。
暑いときは人と考えることと同じですね。

IMG_5384.JPG

近くにある植村牧場ではソフトクリームが頂けます。
こんな町中に牧場があるなんて意外ですが味は絶品そのものです。
もし、東大寺周辺での観光を済ませて一服するならば
植村牧場に立ち寄るというのも良いかもしれませんね。


   
posted by にゃおすけ at 10:54 | Comment(0) | 近畿ボラボラ_奈良 | 更新情報をチェックする