2020年09月29日

年に数回ある快適な土日とは?

今回のシルバーウィーク。皆さんいかがでした?
報道では人出の多さが伝えられていたと思いますが、
コロナ禍において人出が多いと何かと気を遣うもので、
せっかくなら快適に旅をしたいものです。

連休の利点は何かと問われると、
普段の土日では行けない場所へ行けること、
すなわち、遠出が可能ということでしょうか。
もちろん近場で楽しむという人も多いでしょう。

こういうことから少なくとも連休とは、
外出したくなる「キッカケ」になるものと言えます。

旅を快適に楽しむには平日行ける人は平日がベストです。
でも、週末だけしか休めない人が大半のことを考えると、
土日を工夫して楽しんでいる人が多いと思います。

そこで混まない土日を紹介します。

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その混まない土日とは。
ズバリ!連休の前後が狙い目です。
混雑する場所でも人出が少ないことが多いのです。

この理由として、宿泊を伴う旅行は、
頻繁にしようとするにも金銭的に厳しいものがあり、
GoToトラベルで安く旅が出来るようになりましたが、
それでも毎週のようには厳しいと言わざるえません。

せっかくの旅行となると、
まとまった休日に行こうと考える人が多いわけで、
旅の資金もその旅で消費していくものと思います。

よって、連休に宿泊を伴う旅行に出かけた人は、
前後の土日も宿泊旅行するのは少数派と言えます。

道路や鉄道の空き具合も全然違いますしね。

もちろん、場所によって例外はあるでしょう。
さらに天候や季節の条件によっても変わってきます。
それでも、空いてる率は経験的に高いと思います。
1泊2日で行ける旅を連休の前後に行ってみて下さい。
そこには驚くべき快適な空間が待っているはずです。

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話は変わって、私のシルバーウィークは近場巡りでした。
その中で連休最終日に天王寺動物園に行こうとした時のこと、
開門前から凄い行列で、しかも事前予約が必要という・・・。

事前予約制度は9月から混雑対策で始まったようですが、
知らずに帰っていく親子連れが多かったのが印象的でした。*

「とうちゃん、楽しみにしてたのにぃぃプンプン」

このご時世なので前もって調べておくのがベストでしょうが、
実のところ、私も知らなかったので引き返した次第です。

で、翌週にしっかり予約してリベンジ!

開門前の同じ時間に行ったのですが、人はまばら。
園内もガラーんと驚くほど快適に見ることが出来ました。

この事例からも連休前後は空いてる。あると思います。


*追記
こうなってしまった時の対策で
前もって別のプランも考えておくと良いでしょう。
堀江にあるアニモはミニ動物園なので機嫌取りにもってこいです。
少々、値が張りますが、触れ合い体験が出来て面白い場所です。

  
  
posted by にゃおすけ at 11:18 | Comment(0) | 旅の裏技 | 更新情報をチェックする

2020年09月23日

重伝達になった宿場町『福住』と穴場

福住と聞いて関西人でも知ってる人は少ないでしょう。

兵庫は丹波篠山の山中にある古い町並みで、
2012年に重伝達に指定されています。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/pdf/r1392257_065.pdf

指定から8年近く経っているのですが
今も静かな風情が保たれています。

以前、紹介した美山とは実に対照的です。

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人気の観光地になるには行政の発信力や
観光客の口コミがモノを言うものと思います。

美山では「茅葺き」が売り込み材料なのに対して、
福住は一見すると普通の町並みにしか見えないもので、
これでは人を呼び込むにはインパクトに欠けます。

でも、それがいいのです。

福住の魅力は冒頭のリンクを参照して頂くとして、
個人的に思う福住の町並みの魅力は、

かつての栄華から変貌した旧宿場町が見れるでしょうか。

過疎化、都会化などで多くの宿場町で風情が失いつつある今、
奈良井宿や馬籠宿、妻籠宿のような観光地化にならず、
程よい形で今に残る様は貴重なものだと思います。

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福住は現代においても国道と国道が交わる交通の要衝です。

実はスキーの行き帰りでよく通った場所でもあったのですが、
疲れもあって街道好きにも関わらずスルーしていました。

交通の要衝なだけに休憩がてら寄ってみるなど、
化ける可能性は大いにあると思うんですけどねー。
例えるとするなら滋賀の熊川宿のように。

でも、これでいいのです。

このところのコロナ禍においては、
人がこなさそうな場所を探しては出かけていますが、
福住は知る人ぞ知る穴場で訪れてよかったと思います。

宿場内には、おしゃれなカフェがありました。
そこでの一服は格別なひと時でした。

そして、旧篠山線福住駅近くには猫カフェもありました。
1時間1000円。食事をすれば30分延長できるとのこと。

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福住から足を延ばせば篠山城下町が有名ですが、
周辺でおススメなのが「ささやまの森」という施設です。

開放的な山の中でピクニックや川遊び、迷路など
夏でも涼しい中で楽しむことが出来ます。

しかも入場料は無料!まさに穴場ですね。
子連れには特におすすめです。


  
posted by にゃおすけ at 15:27 | Comment(0) | 近畿ボラボラ_兵庫 | 更新情報をチェックする

2020年09月16日

大辺路半端ないって!過酷さを総括

なんとか熊野古道大辺路を完歩することができました。

歩く前のイメージでは大辺路は歩く人が少ないので、
荒れまくっているのではと覚悟していたのですが、
実際に歩いてみて、そういう場所が多めでした。

大辺路の成り立ちはいろんな説がありますが、
海に沿った道なので海路での移動も一部あったようで、
全区間を陸路で踏破する人は案外少なかったのではと思います。
どちらかというと地域の生活の役割がメインだったのでしょう。

それは道中にある道標の数の少なさからも見てとれ、
また中辺路や紀伊路にあるような王子社も少ないものです。

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ただ、大辺路の景色についてはダイナミックなものがあり、
近世の文献をひもとくと参詣の復路で使った記述が残っています。
温泉に立ち寄ったり、捕鯨の様子に驚いたことが書かれてあるので、
帰りはせっかくなら別ルートでと考えた人もいたでしょうね。

ちなみに、大辺路の確固たる史料は江戸時代まで待たねばなりません。
この頃になると紀州藩が熊野街道として整備した時期と重なります。
熊野古道の「古道」とは江戸時代より古いイメージが頭にあるので、
古道時代の資料が少ないと古道歩きというより熊野街道歩きになりかねず、
ルートも曖昧な場所が多いので当初は歩くかどうか大いに悩みました。

もっとも、中辺路や小辺路においても
平安時代からの道がそのまま残ってるわけではありません。
その辺りは十分承知してるので大辺路は割り切って歩くことにしました。

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大辺路にはルートマップが自治体によって用意されています。

これはこれで大変ありがたいのですが
自治体のマップは基本的に安全性を一番に考慮しています。
よって、本来の道が少しでも危険がある道になってる場合は、
特段の記述なく迂回路を案内していることがあるのです。

せめて何かの記述があれば納得できるものですが、
忠実に歩きたい層にとっては物足らないのは否めないでしょう。
しかし、マップは一般の人にとって「ある」と「ない」では大違いで、
歩く目安という意味では本当に役に立つものです。

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例外的に六坊浜のような場所がマップに載ってることも

困難があるほど昔の道を調べるのは楽しいものです。
大辺路に関してはいつも以上に念入りに調べていました。

今回、特に有難かったのは「大辺路刈り開き隊」の存在です。
串本周辺になると手作りの「大辺路」看板を見かけますが、
その殆んどは彼らによって立てられたものです。

知られざる山越えの区間では廃道になってるように見えても、
綺麗な切通しが残っていたり、石畳があったりするなど、
思わぬ発見と驚きで昔の往来を感じることが出来ました。

しかしながら、そういった場所は困難がつきものです。
藪に阻まれたり、道筋が不明瞭だったり、崖があったりと、
熊野古道大辺路というビッグネームを鵜呑みにして、
軽装で歩くものなら遭難もありえるような場所もありました。
それは、歩くためのガチ装備をしてる私でさえ泣きが入るほど。

ほんと、大辺路半端ないって!

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以上、過酷な面ばかり挙げてきましたが良い点もいくつか。

★関西からだと比較的交通に恵まれている

全区間に渡りJR線に沿ってる点は安心できるところで
しかも特急が走ってるので大阪からも楽々アクセスが可能です。
また、車でのアクセスも高速道路が随分と伸びたので、
場所によっては鉄道より便利かもしれません。

ある日の行程では、駅近くの宿を取って車は宿に置いたまま、
街道歩きのスタート地点へは電車で移動ということをやりました。
普通列車の本数が少ないので時間に注意が必要ですが、
地元の雰囲気が味わえて良かったなと思います。

★宿が比較的多い

海沿いには民宿が多く夏場は特に賑わいますが
それ以外は空いてることが多くリーズナブルに泊まれるようです。

★安居の渡しという昔ながらの渡し舟が存在する

事前に予約が必要ですが、珍しい貴重な体験ができました。

★峠から海を眺めたりと海と共にある街道を堪能できる

大辺路は地図を見れば海沿いのルートに見えますが、
実際はそういう区間は少なく峠越えが結構あります。

そのため、全般的にハードではあるのですが
そういう苦労を乗り越えての海の眺めは格別なもので
中辺路、小辺路にない大きな魅力といえるでしょう。

ざっと、こんなところでしょうか。
あと海の幸を楽しめるってのも良いですね。

以上です


  
posted by にゃおすけ at 14:05 | Comment(0) | 熊野・紀州への街道 | 更新情報をチェックする