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晴れ。11月中旬に朝夕は寒くなったので
体を温めようと駅のうどんを朝飯に食べてみました。
これが後々大変な思いになるとは・・・。
草津宿から先はこれまでの中山道重複区間と違って、
景色は田舎感が一気に増し難易度が一変します。
まず一つは分岐点にある案内標識類が少なくなる点。
そして飲食関係の店が減って不自由さが増すことでしょう。
さらに店が減ることはトイレ問題が発生するのを意味します。
これは1人で街道歩きの時はどうにかなる問題なのですが、
この旅は娘と一緒なので野ションをさせるわけにはいかず、
万が一、漏らしがあればトラウマになりかねません。
なので、冬は特にトイレ問題を気にする必要があるのです。
朝に食べたうどんは出汁を随分飲んでいたので
トイレ探しで何度か右往左往することになりました。
結局、街道には寺社が多いのでお借りできたのですが、
なにわともあれ水分管理は大事と痛感させられました。
さて、今回の区間ではトータルで20km近く歩きました。
石部付近を除くとほぼ平坦なので楽ではあるのですが、
翌日に聞いてみると全然平気という答えが返ってきました。
これが若さというものなのでしょうか。
道中ではスキップしたり遊びながら歩いたりしていたので
今、思うとまだまだ余裕があったのかもしれません。
田舎になっていくことで道に変化が現れます。
道端に草が高々と生えていることが多くなるわけですが、
都会暮らしの娘にとってその横を歩くという経験は少なく、
案の定、ひっつき虫にやられてしまいました。
「これが、ひっつき虫だよー」と言うと、
「早く、取って!歩けない!」と。
どうやら、本物の虫と勘違いしていたようです。
これからの道中では藪漕ぎに近い場所が出てきます。
まあ、東海道はメジャーな街道なので激藪はないですが、
今回のこれは軽い洗礼を受けたというところでしょう。
この区間の大きな見所の一つは
腹薬を売っていた和中散歩本舗という店があります。
薬の評判は遠く江戸まで響いていたそうです。
手前の構造物と比較してみて下さい。
屋根が驚くほど大きいのがわかりますでしょうか。
この頃合いで昼めし時になったのですが
Googleマップで調べても店が全く出てきません。
お菓子で乗り切ろうかと思っていた矢先に
肉屋に出会うことができて揚げ物を数点購入しました。
やはり、揚げたては美味しいもので
娘は大きく口を開けて頬張っていたのが印象的でした。
どうやら食べ歩きの楽しさを会得したようです。
草津宿の次の宿場となるのが石部宿です。
往時の人は京を早朝に出立した人が一泊目となる地で、
今では想像できないぐらいの賑わいがあったそうです。
我々の旅は既にここまで4日を要しています。
でも、これでいいのです。
町並みは旧家が連続するような感じではないですが、
残る一つ一つに立派さがあり昔を彷彿とさせてくれます。
そして、中央部には茶屋があり遅い昼食としました。
名物田楽 500円
餅とコーヒー 500円
これにプラスして甘いのが欲しいと言うと
メニューにないアイスがあるとのことで、
てんこもりに盛ったバニラが出てきました。
値段は合計で1100円なり。
え?ええ?あのアイス100円だったの?
この後、トイレが近くなったのは言うまでもありません。
「もしかして歩いてきたの?」
店員さんは優しく娘に問いかけますが、
娘は恥ずかしいのかうつむいていました。
これは子供によってよくある反応と思いますが、
この先の旅によってどう変化していくのか楽しみです。
今回、他に印象に残った娘の反応は
・ススキを持たせてあげるとずっと持っていた。
・あとどれぐらい?と聞かれる回数は相変わらず。
・ダンゴムシや松ぼっくり探しは今回も余念なし。
・スキップをしたりジャンプしたり歩きを楽しんでる様子。
娘には都会暮らしではなかなか楽しめないことを
街道歩きを通じていろいろ感じて欲しいです。
次回は水口までの道中。15kmを予定しています。