メジャーな彼杵ルートで完歩を目指しましたが、
他のルートにも見所が多いのが長崎街道の魅力です。

★肥前浜宿
別ルートである多良海道の宿場町として栄え、
酒や醤油などの醸造業を中心に発展したのが肥前浜です。
特長は茅葺と酒蔵エリアに分かれていることでしょうか。
山側には湧水を用いた酒蔵群の白壁の町並みが広がり、
港には茅葺の家々の町並みが広がっています。


茅葺は山間部に多い印象があります。
港町の茅葺きは海風の影響で余り見かけないと思うので、
特に現代においては希少価値が高いものかもしれません。


ウナギやムツゴロウの売る店がありました。
その場で頂くことも出来るので食べ歩きも良さそうです。
個人的には長崎街道で印象に残る宿場町をあげるならば、
この肥前浜宿が筆頭です。とても2時間では巡り切れません。

★塩田宿
塩田宿は古い時代の長崎街道ルート上にある町で、
塩田川の氾濫の影響で武雄経由にルート変更となります。
そのため、武雄経由ルートにない良さを期待したのですが
白壁の家が思いのほか少なく拍子抜けしてしまいました。
パンフレットに載っていた写真と印象が違っていたのです。


ただ、町並みを歩いてると看板類を後付けにした旧家が多く、
看板の後ろにはしっかりと白壁が残っているのが見れました。
後付けのものを取り払う復元工事をしてる家があったので、
いずれ白壁がずーらっと並ぶ姿を期待できるかもしれません。


塩田は水運を利用した物流の拠点でもあったようで、
横を流れる塩田川沿いに立派な荷揚げ施設がありました。
主に炭を扱って潤っていたそうです。
この水運は昭和に入っても活発だったようで、
塩田宿の入口は昭和レトロな建築が多く見られました。

★肥前鹿島
城下町として栄えた町で城は元々平地にありました。
江戸後期に塩田川の水害の影響で台地上に移転となります。

そのため、石積みは古い積み方ではなく、
比較的新しい感じの積み方が多いのが特長です。
また、武家屋敷エリアにある通りは、
台地を活かした坂のある家並みになっていて
往時の雰囲気が良く残っていました。

今回、駆け足気味でこのエリアを巡りましたが、
路線バス網が充実していたおかげでスムーズでした。
もう少し予定を詰めれば祐徳稲荷神社へも行けたのですが、
のんびり楽しむという意味ではこれで良かったと思います。