2022年07月26日

パパとムスメの東海道五十三次・金谷宿→JR藤枝駅

●24日目 金谷宿→大井川→島田宿→JR藤枝駅


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

このところ週末ごとに歩いています。
難所の箱根を真冬に越えたくないのが理由で、
逆算するとこれぐらいの頻度になってしまいます。

真夏も歩くとすれば余裕なのですが、
さすがに無理をさせることはできません。

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金谷宿は大井川と小夜の中山の難所に挟まれた宿場町。
町はレトロな雰囲気が漂っています。

エモンガ(というポケモン)のポーズをして歩く娘。
まあ、何事も楽しみながら歩くことは良いことです。

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新緑がパッチワークのようで美しい。

大井川鉄道新金谷駅に少し寄り道してみました。
旅情たっぷりの木造駅舎は昭和2年築。

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この日はSLの運行はなく閑散としていましたが、
見頃を迎えた藤の花がとても綺麗でした。

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道の奥に大井川の堤防。
昔はこの辺りから河原が始まっていて
川越え関係のいろんな施設があったそうです。

なぜ、大井川が難所だったのか。

それは江戸防衛のため架橋や渡船が禁止だったからで、
肩車などして人の力で渡るしかなかったのです。

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大井川橋は全長1,026m。
トラスは17連もある雄大なもの。昭和3年架橋。

横に歩道が別に設けられているので安心です。

娘は「なんで橋と写真を撮るん?」
と、橋の貴重さをまだわかってない様子。

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大・井・川!

歩道の幅は1人通れるほどなので
強い風が吹くとかなりおっかないです。

先週歩いた小夜の中山が遠くなっていきます。

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昔の大井川の川越えイメージがこちら。

写真のような蓮台は少々お高く、
肩車が最もリーズナブルだったそうです。

ちなみに殿様用の蓮台は屋根まで付く代物でした。

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大井川を渡った島田側には
江戸時代さながらの光景が広がっていました。

ここで”お蕎麦”を投入しました。
娘は美味しそうに”ざるそば ”をペロリ。

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私「どう?いつものと違うやろ?ははは」
娘「いっしょやで」

この年頃だと全部同じに見えるのでしょうか。
ちなみに娘は”ざるそば”が大好物なのです。

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島田宿。

大井川が増水すれば滞在する客が増えるので
江戸のような賑わいがあったそうです。

大善寺の閻魔様を見て説明していると、

「地獄って何?天国って何?」

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そこからの説明だったので大変でした。
詳しくすると夜寝れなくなりそうなのでやんわりと。

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プリンどら焼きをget!
冷凍でしたが15分経てばちょうど食べ頃になりました。

暑い日に食べるこういうのは良いですね。
ヒンヤリ感がたまらなかったです。

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本陣跡付近。区画整理がされたようで都会的な雰囲気。

でも、基本はレトロなアーケードが広がっていて
ずらーと商店が続いています。

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町アーケードたすかる。

この日の気温は27度ぐらいになっていました。
暑い季節になってきたので娘の装備に変化があります。

UVの帽子とウォーキング用の靴下を新調しましたが
暑い日差しに”つば”の広い帽子は効果てきめん。
新しい装備に娘は上機嫌です。

娘の道ガール化が進みます。しめしめ。

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松並木も日差しを遮ってくれるので有難いもので
影に入れば明らかに温度が低いのです。

実はこの日は14時からポケモンGOのイベントがありました。
歩きながらは危ないので止まりながらしたわけですが、
ここから先は距離の割には随分と時間がかかりました。

「街道歩き中にするなよー」とお叱りを受けそうですが、
1日に10km程度進めたら良いという緩い街道旅なので、
こういう楽しみもあってもいいかなーと思います。

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青島の立場跡にも松並木が連なります。

染飯という「黄色のおむすび」が名物で
足腰の疲れを癒すと評判だったそうです。

そして、程なくして1日目のゴールに辿り着きました。

よく見ると娘の顔が赤いですね。
たぶん私も同じ顔だったと思います。

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終了と思いきや、バスで蓮華寺池公園に移動。

ここは藤枝市民の憩いの場になっていて
ジャンボ滑り台などを楽しみました。

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トータルで10本ぐらい滑ったでしょうか。
まだまだ体力が残っていたようです(笑




   
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2022年07月13日

パパとムスメの東海道五十三次・掛川宿→金谷宿

●23日目 掛川宿→小夜の中山→金谷宿 


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

前日の予報では曇りだったはずが朝から無常にも雨…。
難所の小夜の中山があるので気が気でありません。

少し出立時間を早めて2日目をスタートしました。

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町アーケードたすかる。

掛川城下の特長として江戸方の東海道は七曲りと呼ばれています。
いわゆる鉤の手状の道筋で防衛上でこうなってるそうです。

娘は「迷路みたい〜」と喜んでいます。

岡崎の二十七曲がりよりは規模が小さいのですが、
次から次に曲がり角が現れる様は面白いものです。

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娘はカッパと傘、私は傘のみで歩いていると、
「手が冷たくなってきた」と訴えてきます。

日頃、遭難系のYoutubeをよく見ている私は、
低体温症のことが頭によぎりました。

まあ、大げさに考えすぎかもしれませんが、
傘をさしての長時間歩行なので普段とは大きく違います。
結局いつも以上に手を握って歩くようにして事なきを得ました。

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「今度から手袋持ってきてね」と娘。

雨対策として防水手袋はアリと思いましたが、
まさか5歳児に教えられてしまうとは・・・(^^;

難所までに雨があがるといいな〜と話してると

「てるてる坊主いっぱい作っておけばよかった」と。

そうかその手があったか!

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事任(ことのまま)八幡宮でお参り。

願いが『言のまま』に叶う神社と言われています。
2人で旅の無事を祈ることにしました。

ちなみに3大ママとは
「原文ママ」「慎吾ママ」「ことのママ」諸説あり。

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雨だからこその美しさがありますね。

しかし気温は思いのほか低い・・・。
おかげでオシッコが近くなって何度もいきました。
やはりこういう日は水分を少な目にしないといけませんね。

日坂宿の手前の「岡パン」で昼食を買いました。

3種類あるメロンパンをどれにするか悩んでいたところ、
お店の方がいろいろ教えてくださりました。

しかもオマケに別のパンまで頂けたりして。

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日坂宿の元旅籠だった川坂屋を見学していたときにおいても、
ガイドさんから熱心に解説していただきました。

子供と一緒だからかもしれませんが
皆さんフレンドリーに話しかけて下さります。
オッサン1人の街道歩きだとなかなかそうはいきません。

娘は調子に乗っておちょろけることもありましたが、
このような現地の人との触れ合いは絶対プラスになるはずです。

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日坂は難所を前にした宿場町。往時の面影が色濃く残っています。

山本屋で名物「わらび餅」を購入しました。
店主さんと暫し歓談してたら娘にお菓子を持たせてくれました。
これからの山越えを気遣ってのことなのでしょう。

本陣門の前でメロンパンを食べつつ、
峠越えの身支度をしていると雨はようやく止みました。

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宿場を出るとすぐに急こう配が始まります。

娘は平坦な道かのように楽に上がっていきます。
これには予想外だったので驚きました。

小夜の中山は箱根峠、鈴鹿峠と並ぶ三大難所。
たしかにそれだけの急こう配が続いているのですが
以前歩いた時と比べると大したことないように感じました。
娘と歩くと気を紛らわすことができてありがたいことです。

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小屋のある辺りの道の真ん中に夜泣き石があったのですが
明治になって移動させられています。

名前のとおり夜な夜な無く声が聞こえたそうです。

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お・茶・畑!

気持ちの良い尾根道。辺り一面の茶畑。最高です。

途中にあった扇屋という昔ながらの茶屋で一服。
縁側に座って名物の子育て飴を頂きました。

娘にとって初めて食べる水あめは大変そうでした。
重力でどんどん飴が下がってくるので必死です(笑

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お店の方が2本分に分けてくれて事なき得ましたが、
もう口の周りがべちょべちょ。でも良い思い出です。
語らいも楽しくここまでの疲れが取れました。

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久延寺。
13時なので1回だけ鳴らしていいよってことで
思いっきりゴーンと鳴らしていました。

山の中に響き渡る鐘の音に感激!

ここには先ほど紹介した夜泣き石があるのですが
実は本物ではないのです・・・。

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本物は別の所にあってこれは供養石とされています。
娘は見たい!見たい!と言ってくるのですが、
「あの山の奥にあるよ」というと諦めたようです。

またいつか(私も見てみたいので)

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間の宿だった菊川には史跡が数多く残っています。
地名の由来は付近の川から菊石が数多く出土したことから。

下の写真がその石。古くから有名だったようです。

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石畳はじまりました!

菊川に近い側にある石畳は江戸時代のままのものです。
石畳は雰囲気は良いのですが湿ってると厄介です。

現代の靴ではよく滑るのです。
なので、最初は警戒して歩いていたわけですが、
娘を見ると完全なゲーム感覚で歩いてるように見えました。

滑りそうな石を除けながらピョンピョンと。
恐る恐る歩いている私とは対象的に(笑

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初めての石畳に娘は楽しかったようで
「引き返してもう一度歩きたい」とまで言うほどでした。

こうしてゴールの金谷宿に着いたわけですが、
今回の収穫として2日目は肩車なしで歩けたことでしょうか。

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もっとも、雨だったので肩車が出来なかったわけですが、
休憩は多目だったとはいえ難所続きの中を歩き通せたので、
改めて娘の脚力の成長に驚いた次第です。

これなら箱根も怖くない!

次回は島田宿、藤枝宿を経て宇津ノ谷峠を目指していきます。






    
posted by にゃおすけ at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東海道五十三次 | 更新情報をチェックする

2022年07月06日

パパとムスメの東海道五十三次・袋井宿→掛川宿

●22日目 袋井宿→掛川宿  


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。 

先週とは打って変わって季節が逆戻り。
両日とも天気がすっきりしない道中でした。

今回の見どころは小夜の中山という難所。
京都から歩いてくると初めて出会う勾配の連続です。

果たして娘は耐えられるのか!?

一抹の不安がありましたが攻略せねばいけません。
ポイントカードのご褒美を豪華にするなど策を練りました。

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その甲斐あってか、
娘は俄然やる気を出して歩き始めます。

早速”どまん中茶屋”にて椅子に座って休憩。
有難いことにお茶を出して下さいました。

やっぱ、静岡といえばお茶ですよね!
でも、娘は苦いようで舌を出して飲んでいます。

そう、まるで猫のように・・・。

本場の茶の美味しさは娘にはまだ早かったようです。
まあ、普段は甘いのばかり飲んでますからね(^^;

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遠州地方の秋葉さん常夜灯は祠の中にあることが多く、
大事に仕舞われている様子に愛を感じます。

やがて、松並木が現れました。
娘の身長の何倍もの高さがあります。
これが長い区間に渡って残ってるのだから凄いものです。

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松並木には土盛り。これがまたいい!

そうこうしてるうちに、もうお昼ご飯の時間です。
街道沿いにあった「サガミ」で無難に済ませるか、
地元の喫茶店に挑戦するかで悩みました。

せっかくなら地元の店に行きたいのですが、
タバコの煙が充満していたりなど当たり外れがあるので、
子連れなのでその点心配で気を使ってしまいます。

でも、今回入った「cafe AINOMIYA」は最高でした。
お子様用のパンケーキセットを頼んだわけですが、
3枚あったうち1枚は残すと思っていたところ全部ぺろり。

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娘の食欲に驚きを隠せません。

あー、私も食べたかった・・・。

このお店は地元の有名店だったようで
帰る頃には凄い行列になっていました。

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ごく平凡な光景が続きますが飽きることはありません。
この辺りでは名刹”油山寺”への道標をよく見かけました。

油山寺の名前は油が湧き出ていたことからきています。
牧之原では良質の油が取れたのですが輸入におされて
昭和30年代に採掘停止になったそうです。

20年前、静岡に住んでいた頃にドライブで油田跡や
石油の臭いがする温泉を巡ったことを思い出しました。

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田植えが終わった水田をバックに。
静岡は暖かいからか早いですね。

平松商店でおかきを買いました。
雰囲気がめちゃくちゃ良い店構え。

もちろん味も最高。

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こういう立ち寄りどころは
事前にネットで調べておくわけですが、
東海道は歩く人が多いので情報がどんどん入ってきます。

イチから調べ上げるマイナー街道とは実に対照的です。

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こうして我々が短い間に次々と歩けるのは、
先人さんからの情報があるからこそ。

この日も何人もの街道ウォーカーとすれ違いましたが、
東海道は交通の便もよく敷居が低いのが人気の理由でしょうね。
もちろん、浮世絵や弥次喜多道中などで有名ということもあるのでしょう。

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掛川城下が近くなってお茶の店が増えてきました。

町の中心部には古いアーケードが残ってるのですが
シャッターをおろす店が多くて寂しげな感じがしました。

以前、訪れた時は活気が満ち溢れてるように見えたのですが
当時は天守復元して間もない頃だったこともあったのかもしれません。

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ゴールした後は掛川城を見学して宿へ向かいました。

そういえば、この日は2人の方にお会いしました。
かつてエボルタ君というロボットが東海道を歩いてたのですが、
その時にネット中継を通して一緒に応援していたのがお一方。
もう10年も前のことですが当時を思い出して話が弾みました。

「ロボットって歩けるん?どうやって??」

そう疑問に思うのも無理もありません。

でも、少しは凄さを理解した様子で、
自分も苦労して東海道を歩いてきているだけに
仲間意識(対抗意識か?)が芽生えたようでした。

さあ、明日は難所の小夜の中山です。



   
posted by にゃおすけ at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東海道五十三次 | 更新情報をチェックする