2022年09月29日

パパとムスメの東海道五十三次・JR柚木駅→原宿

●30日目 JR柚木駅→吉原宿→原宿 


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

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2日目スタート。袖師駅で手を振る娘。
車掌さんが振り返してくれました。

この日は朝からムシムシ。まるで梅雨のよう。

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間の宿 本市場。
煙突のある光景がなんとも富士市らしい。

富士市の花は「バラ」
文化会館の名前は「ロゼシアター」

富士市はバラを意識した町づくりが行われています。
富士山と一緒に楽しめる公園もたくさんあるそうです。

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吉原宿は渋い商店街です。
その賑わいは宿場であった頃を彷彿とさせます。

ここの名物は「つけナポリタン」。
でも、どのお店も11時半から提供なのです。

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あー、どうしよう・・・。
娘と共に諦めていたところ、

「湯を沸かすのに30分かかるけどいい??」

と、入ったお店のご厚意で提供して頂けました。

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時に旅は人の優しさを直に感じることがあります。
娘を見るとかなり嬉しそうに見えましたし、
きっと、人の優しさを理解したことでしょう。

うまかった!

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静岡の中部はアーケードのある町が多いですね。
岡部宿のものは驚きましたが吉原宿もなかなかのもの。

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岳南鉄道の吉原本町駅。相変わらず雰囲気が良いです。
この鉄道の線形ですが少し変わった形をしています。

実はこれには深い理由があるのです(理由は後ほど)

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本日の左富士はこの通り。

ほんとは雄大な富士山を眺めながら歩ける区間ですが
今の時期はなかなか厳しいですね。

私「ちゃんとテルテル坊主作ってきた??」
娘「輪ゴム足らなくなるでしょ!」
娘「ティッシュもなくなってしまうやろ!」

と、怒られる始末で・・・トホホ

まぁ、この時期は見えれば超ラッキーなので、
前回さった峠であれほど見れたので良しとしました。

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左富士神社で休憩(私のみ)。
娘は回転する遊具でずっと回ってました(笑

この遊具すっかり見なくなっちゃいましたね。

ちなみに左富士とは江戸から京に向かう場合、
富士山は右に見えることが多いわけですが、
この場所では左に見えるという場所なのです。

津波という災害によって生まれた名所で
吉原宿は大きく内陸側に移転を余儀なくされ、
道筋もまたJR吉原駅辺りで北上する形になりました。

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蒸し暑いからと半袖になっていたのも束の間、
昼前から少し寒くなってきました。

しかし、なんちゅー格好だ (汗

妙法寺は三大ダルマ市が開催され厄除としても有名なお寺。
大きなダルマが拝殿の中にいらっしゃいました。

ここでしばし休憩。

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ここからゴールの原宿までは一本道。

かつて道沿いには浮島沼という大湿地帯がありました。
富士山をバックに大小の沼が点在していたそうです。

これらの沼は現在は埋立てられしまい、
水田や宅地や工場用地になり見る影が殆んどないですが、
地盤が脆弱なので新幹線や東名高速は一帯を避けています。

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ここで先ほどの岳南鉄道の答えなのですが、
元は沼だった場所に線路を引いても需要は見込めず
古くからの集落が多数ある山側に敷いたとのことです。

ちょうど街道でいうと根方街道沿いの路線になるのですが、
実はこの街道は古い時代の東海道でもありました。

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それにしても殺風景な光景が続きます。
これには娘も飽きてきた様子で疲れも出始めました。

こういう時は肩車をすれば万事オッケーなのですが、

私「頭の匂いって、どんな匂いやろか?」
娘「なんかようわからん匂いやから汗の匂いにしとくわ!」

こんな変態チックな会話もしながら切り抜けました(笑

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原宿。何気ない町も元は宿場というだけで心が踊ります。

浮島ヶ原の東の砂丘上に出来た宿場だったので「原宿」
ここも津波被害で現在地に移転を余儀なくされています。

さあ、次回はいよいよ箱根峠。



  
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2022年09月20日

パパとムスメの東海道五十三次・JR由比駅→JR柚木駅

●29日目 JR由比駅→由比宿→蒲原宿→JR柚木駅 


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

前回のさった峠から中2日での街道歩き。

こうも立て続けに歩くとなると、
街道が嫌いになってしまう恐れもあるのですが、
娘に関しては全くそういう素振りがありません。

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EX予約のポイントでゆとりのグリーン車で

「アイスが食べれる!」「スタンプが貯まる!」

と、上機嫌。
3月までの嫌々がまるで嘘のようです。

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実はこの何気ない路地が東海道なのです。

旧街道では新道ができると
以前ほどの道幅を必要としないことがあります。
ここは道の半分が家に転用されているように見えます。

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鯉のぼりと触れ合ったり〜

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由比は”せがい造り”の伝統的な家々が並びます。
海と山に挟まれた漁村的な光景がどこか懐かしいです。

由比宿は桜エビで随分と有名になりました。
でも、宿場町自体は小さいほうでした。

江戸から数えて16番目に位置する由比宿。
気づけばもう東海道全体の約2/3歩いてきています。

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お昼は桜えび定食を奮発。

娘はかき揚げを食べれないと踏んでたのですが
試しに私のをあげると半分近く食べられました(笑

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そうそう、広重美術館では版画体験もしました。
昔のように順番に色を付けていきます。

こういう体験ものはほんとに楽しいですね。
多少は手伝いましたが娘のドヤ顔がまたいい感じです。
どうですか?綺麗に出来てるでしょうか?

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一見、晴れ渡ってるように見えますが
奥に見えるような雲が富士山を見えなくさせる元凶です。
高い山なので雲が全部ぶつかっちゃうわけです。

ここでモナカ投入。
街道にはツバメが飛び交っていました。

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イルカのスマシ。
蒲原はイルカを食べる習慣があって名物になっています。
まあ、味はいわゆる珍味といったものです。

蒲原宿の歴史的建造物は全体の3割らしいのですが
洋館、旅籠、なまこ壁などバリエーションに富んでいて
個人的には非常にポイントが高い町並みです。

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旧五十嵐歯科医院は大正3年築。

娘は旧家の中に入るのが凄く楽しいようで
ここに限らず2階がお気に入りです。

見終れば次から次へとどんどん進もうとします。
私はまだ見れてないのに・・・トホホ。

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まるで自分の家のような感覚で楽しむ娘
建物の貴重さが分かるのはいつになるでしょう。

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導・水・管!

東海道の中でも目立つ構造物の一つです。
暑くなったので今年初めてとなる半袖に着替えました。

ここから先は少し勾配のある区間を進みます。
実は元々は富士川沿いの比較的平坦な道だったのですが、
富士川による浸食が激しくルートの付替えを余儀なくされたのです。

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直進が分間延絵図の時代の東海道

ここまで私どもは分間延絵図に沿って歩いてきたのですが、
肝心の絵図は付替えが幕末に近い時期だったことから、
旧ルートが描かれていて新ルートではありません。

うーん、ここでどうするか悩みました。

痕跡を見つけながら旧ルートを歩くのも魅力的ですが、
街道初心者の娘も一緒ということもあって無難に新ルートにしました。
藪漕ぎがあったらトラウマになりかねませんし・・・。

それはともかくとして、
新ルートから遠くに見えた駿河湾が綺麗でした。

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ツル家さんで和菓子を購入して休憩しました。
暑くなると休憩は欠かせません。

写真の栗の粉餅は間の宿だった岩淵の名物。
これがたまらなく美味しいのだけど娘はプリン。

まあ、食べたいものを食べるのがよろし♪

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岩淵の一里塚。対になって残っています。

常盤邸では中を見学することが出来ました。
女優の常盤貴子と関係がある家です。

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昔のトイレをお試しで。
手前の男のほうも試していました・・・(^^;

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喜ぶように富士川の橋を渡る娘。

真下は溶岩の間に激流が流れるという凄まじい光景でしたが
怖がらないのは天竜川や大井川での経験があったからでしょう。

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水神社ではフォロワーさんから頂いたお菓子を食べました。
Twitterでの実況を見て橋の手前で待っててくれていたのです。

ありがたや〜。
 
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身延線の柚木駅で1日目終了!
ずいぶんと日焼けしてしまいました。

晩飯は富士駅前の定食屋「朝食とランチのお店らん」にて。
ご飯がマンガ盛り。雰囲気も良くて正解でした。

コスパ最高!

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2022年09月08日

パパとムスメの東海道五十三次・江尻宿→由比駅

●28日目 江尻宿→興津宿→さった峠→由比駅 


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

3日目は清水駅から。
さった峠からの富士山に期待を膨らませ出発しました。  

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清水に3年間いた頃は富士山をよく見ました。
でも、それは空気が澄んだ冬場であることが多くて、
春から夏にかけては晴れても見えないことがありました。

東海道随一の名所を娘に見てもらいたい・・・。

その思いから雲が少ないうちにと
予定を1時間早めることにしました。

清水は今も昔も重要な港湾都市。
先の大戦では市域の50%近くが焼けてしまったそうです。

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名残の松は癒し。

嬉しいことに雲一つない快晴に恵まれています。
これなら期待できそう!

清水から興津にかけては海が近いこともあって
川には魚がいっぱい。娘も嬉しそうな様子です。

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興津宿は風光明媚な景勝地”清見潟”を前にした宿場町。
鉄道が開通してからは避寒地として全国的に知られます。

その名残の一つである坐漁荘を見学。
鶯張りの廊下など体感できました。

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この「鴬張り」というのは敵の進入がわかるように
歩けば「キュッキュ」と鳴る仕組みなのでですが、
子供の発想力というのは凄いもので、

こうやって歩けば音ならんやん!

まるでスケートのようにすり足をして見せます。
これには私も係の人も苦笑い(笑

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この建物は復元なのですが
ガラスは古いタイプのものが使われていました。

現代において作ることが非常に難しいガラスですが
大量のストックがあったから実現できたと伺いました。

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近くにある清見寺は境内の中を東海道線を通した有名なお寺。
高台にあるので眺めが最高なのです。

昔はすぐ手前まで海になっていて
遠くに三保の松原が見えたといいます。

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興津宿の町並み。
電線が少ないのは空が広く気持ちが良いものです。

すると、静岡の友人からLINEが来ました。
なにやら「一緒に歩きたいと息子が言ってる!」とのこと。

実はこの息子さんは昨日も一緒に遊んでいました。
いきなりの難所なので大丈夫かな?と心配したのですが、
天気も良いし、なんとかなると思い快諾しました。
後で聞くと娘にまた会いたかったみたいです。

嬉しい!!

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合流する前に生ドラを頂きました。

生クリームだけのどら焼きはたまに見かけますが
発祥はこの店らしくて昔は幾度となく寄りました。

店員さんとの会話も懐かしいことばかりで、
流暢な静岡弁に思わず嬉しくなってしまいます。

おにぎりをコンビニで調達した後に友達と合流。
ゴールまで5人の大所帯で進むことになりました。

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美しい興津川を渡った先から峠道が始まります。

写真を撮ってると「古い家はもういいよー」

と娘に言われてしまいました(涙

そういう娘は友達とじゃれあいながら歩いています。
いつもと違う遠足的な街道歩きにテンションMAX!

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天候も良かったので峠を目指す人が何組もいました。
それはまるでウォーキングイベント的な多さで、
さった峠の人気ぶりに改めて驚いてしまいました。

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そして見えた!!!
西から歩くといきなりこの光景が飛び込んできます。

富士山に向かって思わず「ヤッホー!

いやいや、遠すぎて返ってこないよと思いつつ、
生暖かい目でその様子を見守りました(笑

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「本と一緒!」「本と一緒!!」

と、娘はこれまでにない感動している様子。
私もここまでの苦労が報われた思いがしました。

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この景色を見ながらおにぎりを食べて、

す・る・が湾!

最高のひとときになりました。

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由比に向かっての下り坂も
富士山を眺めながらなので楽しいものです。

GWの季節は夏ミカンが食べごろ。
あちこちに実る姿が静岡らしさでもあります。

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倉沢は狭い路地の両側に伝統的家屋が建ち並んでいて
峠を前にした間の宿で風情があります。

そしてワンちゃんとの触れ合い。

こういう露店があるのも倉沢の魅力でしょうか。

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名主小池邸を見学すると由比駅まではあと少し。

子供たちはというと少しバテている様子。
まあ、あれだけはしゃいでいたら仕方ありません。

由比は桜エビで有名な場所。
旬の季節になると多くの人が訪れます。

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さて、今回は初の連泊となりました。
荷物が2人分となるので大変ではあるのですが
一番の問題はホームシックになるかが心配でした。

でも、これは杞憂に終わりました。
峠あり海ありとバラエティに富んでいたおかげで、
家のことをすっかり忘れていた様子で助かりました。

次回は由比駅から沼津の手前にある原宿まで。
道中で桜エビを食べれたら最高です。




posted by にゃおすけ at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東海道五十三次 | 更新情報をチェックする