約1年で日本橋に無事到達することができました。
2回に分けて総括していきます。
●始めたキッカケ
娘と共に何かしたいと考えていたところ、
Twitterで娘さんと東海道を歩かれている方がいて、
その方のアドバイスを得ることで一発奮起しました。
街道歩きなら山歩きも町歩きも出来る。
そして、日本のスケール感を知ることも出来る。
これは私が街道歩き人生で身をもって知っていたことで、
街道を歩くことで良い経験になると考えました。
この時点では娘はまだ4歳。
ここまでアクティビティを余り経験させてなかったので、
長距離を歩けるのか、峠を越えれるのか、など不安要素ばかり。
出立までにそれら不安をなくす必要がありました。

●出立まで
まず、街道について知識が全くゼロだったので、
レクチャーと称して古い町並みに連れていきました。
・古い町並み散策はほどほどに
・散策中にご当地の美味しいスイーツを提供
・動物園など大きな公園も忘れずに(娘はこれがメイン)
歩くといいことあるよ〜!と、飴を与え続けました。
娘も楽しいのでどんどん歩いてくれます。
これを5、6回続けたおかげか、
古いものに対する興味が少しは湧いてくれたようで、
街道歩きに耐えうる脚力もついてきました。
なぜ、こういうことをしたのか。
東海道を何も考えず歩くのは少し勿体ないですし、
なによりも途中で飽きがこないかが一番の心配でした。
東海道は長丁場です。
娘が「行きたくない!」となれば終わりなのです。
楽しい!を事前に教える必要がありました。
なので、結構、必死でした(笑
●ルートなど事前作業について
ルートは五街道分間延絵図を念入りに調べ上げ、
他の資料も参考にして考えました。
歩く際はそれら資料を見ながら歩くのではなく、
事前にパソコンでルートを作成(線引き)した上で、
スーパー地形というiPhoneアプリにインプット。
アプリを見ながら歩くというスタイルにしました。
これなら現在地がすぐわかるので
道迷いのロスを最小限にすることができます。

マッピング
マップには手作業で名所旧跡はもちろん、
トイレやコンビニ、飲食店も登録しておきました。
このうち、トイレは特に重要な問題です。
急に行きたくなって探してるうちに漏らすものなら
娘にとって嫌な記憶となるでしょう。
ちなみに、1人で歩くときはここまでしません。
現地でGoogleマップなどで調べています。
なぜ、ここまでする必要があったのか。
それはひとえに危険防止です。
娘から目を離すのを極力減らす必要性から、
一つのアプリに集約しておかねばなりませんでした。
これは、写真をiPhoneだけで撮影したのも同様の理由です。
写真なら一眼レフで撮ったほうが良いのは承知ですが、
撮影に夢中になって大変なことになることがありえるので
削れる部分は削っておいたほうが安心と考えました。
●行程の時間配分の考え方

距離と時間の計算表
行程に関しては上の計算表を基本にして、
難所ではプラスα (5分から10分) 加味しています。
この表は途中での休憩を含んだもので、
昼食や見学施設などは別途時間を設けました。
結局、最初から最後までこの計算表でいきましたが、
かなり余裕ある時間配分と行程になっていたので
特に問題なく進めることができました。
1日の距離は当初10キロまでと考えていて、
おいおい30キロ歩ければと考えていたのですが、
娘の「10(キロ)しか歩かない!!」の言葉に
結局、最後まで10〜15キロで進めてしまっています。
これには予算的な誤算が発生しましたが、
逆にゆっくり東海道を楽しめて良かったと思います。
1人で歩いた時には寄れなかった場所も寄れましたし、
肝心なのは娘が歩きを嫌にならないことです。
●持ち物について
お菓子は多め(後半はアメだけになっていました)
雨具、予備の着替え(お漏らし用)、飲料、
iPhone(私と娘の2台)、充電器。
宿泊を伴う行程だと、
下着類や翌日の服、パジャマ(娘用)が加わります。
これらを山用のザックに入れて私が持って、
娘は基本手ぶらで歩かせました。
当初は娘も小さなリュックを背負っていたのですが、
どうも邪魔だったようで・・・。
まぁ、甘やかしすぎです。ハイ。

iPhoneを持たせたのは迷子対策でもあるのですが、
一番は自分が感じた景色を写真に撮って欲しいからでした。
のちのち見返すと何か思うことがあるかもしれません。
5歳の頃の記憶は薄れてしまうことが多いですし。
●いざ!出立
古い町並みレクチャーが終盤になった頃合いで、
出立をいつにするかを考え始めました。
この時点ではまだ暑い8月ごろでしたが、
無理をせず涼しくなる10月を待つことにしました。
そして、問題は出発を日本橋にするか、
三条大橋からにするかで悩みました。
・住居地が大阪なので行程に融通が利きやすい
・歩き慣れてない頃は短い距離での回数が多い
・私が東→西で既に歩いていた
これらを勘案して三条大橋からに決めました。
後に、この判断が正しかったことになります。
それはなぜか?後編に続きます。