2023年10月25日

深坂道と醒ヶ井さわやかウォーキング

深坂道とは琵琶湖の米原湊と中山道を結ぶ道。
大きな峠がないことから主に物流輸送に重宝されて
中山道のバイパスとしての役割がありました。


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

今回は久しぶりの単独での街道歩きでしたが
東海道で娘と一緒に歩くことに慣れてしまったせいか、
のびのびできた反面、寂しくもありました。

帰ってから娘に話をしてみると、
意外にも行きたかった反応が返ってきましたが
季節と若干距離が長い点でバテていただろうし、
暑い時期となるとなかなか悩ましい問題です。

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さて、出立の地は米原駅。

駅の周辺は昔は琵琶湖の湊だったことから、
街道筋と比べて低い位置にあります。

北國街道の宿場町だった米原宿は
往時を偲ばせる町並みが残っています。

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米原は今も昔も交通の要衝であることから
個人的にはなかなか魅力的な町に映るのですが、
彦根や長浜という人気観光地がすぐ横にありますし、
米原を観光客が訪れるのは少ないのかもしれません。

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北國街道と深坂道との追分。
道標、旅館、丸ポストと豪華3点セットがありました。

右 中山道
左 北國街道

弘化3年製の立派なものです。

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ここから先の深坂道は若干の勾配を経て、
緩やかな下り坂で中山道番場宿へと向かっていきます。

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この緩やかな坂であることが、
中山道のバイパスであった所以でして、
多くの物資は米原湊で船に積み替えて大津に向かったそうです。

一方で人間はそのまま中山道を通るのが一般的で
擂鉢峠を経て鳥居本や高宮へ陸路を進んでいました。

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深坂道のピークといえる場所には
両脇に明治期ごろに作られた思われる石積みがあります。

おそらく他の峠と同じように
車が通れるよう少し掘り下げられたものに見えるので
元々の峠は石積みの上部あたりだったのかもしれませんね。

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視界が開けると突き当りに番場宿が見えてきました。
そして雄大な伊吹山も見えてきました。

深坂道は番場宿の手前で一部消滅しています。

下の指先道標が立っている場所は
明治にできた明治道の追分の地で間違いありません。

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では、江戸時代の追分はどこだったのでしょう。

有難いことに五街道の中山道には
詳細な絵図「分間延絵図」があるので一目瞭然です。

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ここがその追分だったと思われる場所。
蓮華寺の参道のほぼ向かい側にあたります。
一見、何気ない住宅の脇道に見えるのですが、
絵図では昔の道として記されてるのが面白いところです。

ちなみにこの追分付近の旧道はほぼ消滅しています。

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中山道番場宿。
鎌倉時代からあった東山道宿場は山間の静かな風情でした。

番場宿といえば番場忠太郎です。
この銅像(台座より上の部分)は一見新しく見えますが、
実は年代もので近年発見されたものを設置したそうです。

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深坂道は番場宿で終わりですが、
この日は醒ヶ井で「さわやかウォーキング」があるので
中山道を歩いて受付の醒ヶ井駅へと向かいました。

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中山道区間は一度歩いてるだけあって
結構記憶に残ってるもので懐かしい気持ちになります。

この時期の醒ヶ井といえば梅花藻です。
これを見に訪れる人も結構いるそうですね。

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なんとも可愛い綺麗な花。
湧水の水に映えまくっていました。

中山道 醒井宿は湧水の町。
水に癒され疲れが吹き飛びました。

この日の気温は全国的に30度越えが多かったみたいですが、
醒ヶ井では27度ぐらいと良い気候に恵まれました。

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渓流に廃屋が良い感じ。そして涼しい!

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こんな感じで集団で歩いてると100キロウォークを思い出します。

でも殺伐さは全くない。皆さんのんびり。
これがさわやかウォーキングの良さなんでしょうね。

そんなこんなで目的地の養鱒場に到着です。

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明治初期からある養鱒場。
池の配置など昔とほとんど変わってないのが魅力です。
これは古い絵図を見れば一目瞭然ですね。

釣った魚は塩焼きにしてくれます。
釣代150円+焼き代200円+魚代(g)200円。合計550円。
釣る楽しみがある分、安いほうなのかも?

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養鱒場で食べた塩焼きは最高でした!

ただ、食べ過ぎてしまったせいか
そのあとの喉の渇きが大変で・・・。

熱中症対策で水分の補給はきっちりしていたのですが、
ウロコも全部食べたのが余分だったかもしれません。

まぁ、歩きではほどほどにが肝心ですね。

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松尾寺を見学して駅まで戻ってゴールとなりました。

さわやかウォーキングのコース設定は10q程度が多いので
物足りない人は今回のように近くの街道合わせるなどして
工夫して歩くとより満足感があるかもしれませんね。

結局、この日は20キロほど歩くことができました。
また機会あれば参加してゆきたいと思います。

帰りはグリーンポイントで新幹線グリーン車で。
Ambitious Japanの聞き納めができました。





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2023年10月11日

一番大変だった街道歩きと教訓。

一番大変だった街道歩きは?と聞かれることがあります。

峠越え?藪漕ぎ??交通機関の遅れによる旅程崩壊??
いやいや、違います。

答えは街道歩き中におきた病気です。

と、言っても大したものではありません。
どうぞ気楽にお読みください(^^;

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黒崎の松並木。異常はこれから現れます。

それは今から4年前。長崎街道歩きでのこと。
GWを使って一気に門司から佐賀まで歩く計画でした。

初日の黒崎までは問題なかったのですが、
2日目になると朝から咳が出始めます。

「あれ?風邪かな?鼻は大丈夫だけどー」

と、呑気に歩きはじめたのですが、
昼を過ぎると咳の回数が増え酷くなってきて、
ゴールに着く頃にはフラフラになっていました。

宿にチェックインして体温を測ると、40℃!!

この時点で明日の歩きはないと思いました。

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お昼の直方。この時点ではたまに咳が出る程度・・・。

実は4月中旬にインフルに罹っていたのですが、
まさか、ぶり返した??と頭によぎります。
しかし、そんなことってあるのでしょうか?

そこで、病院がないかネットで調べると
運良くホテルの近くに急患センターが見つかり、
とりあえず、そこに駆け込みました。

インフルかどうかも知りたかったのですが、
時間がかかる。ということで検査はせず。
処方箋として出されたのはロキソニンだけでした。

その後、ホテルに戻って汗をかくほど爆睡。
すると、朝には熱が下がって平常に戻りました。

にしても、あれは一体なんだったのでしょう?
結局、翌日は冷水峠を越えて西鉄筑紫駅まで、
咳もなく何事もなかったように歩き通しました。

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飯塚手前ではフラフラながらもゴール。

教訓。
喉のイガイガが気になっても咳はほどほどに!

1人で街道歩き中は周りに人がいないことが多く、
咳を気にせずしてしまいがちです。

しかも、長時間そういう状態だったから
喉への負担は相当なものだったのかもしれません。

咳のやりすぎはいけませんね。
誰もいなくても多少は我慢せねばと思います。

長崎街道その2・黒ア宿→直方宿→飯塚宿
https://borabora.seesaa.net/article/470460138.html

長崎街道その3・飯塚宿→冷水峠
https://borabora.seesaa.net/article/470752649.html

そういえば、もう一つ。
今から9年前。北国街道歩き中の富山での出来事。

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小杉の町並み。この時点では快調そのもの。

富山の名物に「しろえび」があるのですが、
天ぷらにして食べるとこれがまた美味で、
晩飯に「しろえび丼」を大盛りで頂きました。

食べた後は恒例のマラソン練習です。

しばらく、気持ち良く何キロか走っていると、
いきなり背中に激痛が襲ってきました。

もうあかん!人生これまでや!!(大袈裟ですが)

これはマズイということで翌日の街道歩きは中止に。
4時台の始発サンダーバードで大阪に帰りました。
街道歩きの途中で予定を切り上げたのは
これが最初で最後の事例です(今のところは)

大阪に着くなり行きつけの病院へ。
しろえびの脂分がよくなかったのだろうと、
念のためいろいろ検査をしてもらいました。

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ゴール水橋から富山駅に戻りマラソンをしたら・・・。

教訓。
街道歩きの後は無茶なことをしない。

日中に体を酷使しているのだから
夜まで走っちゃ体が悲鳴をあげるのも当然です。
背中の筋肉も予想以上に疲れていたのでしょう。

身軽な恰好で旅先を走るのは
地元の人になれた気がして好きでしたが、
いつまでも若い頃と同じ感覚でいてはいけませんね・・・。

[北国街道(北陸道)] カテゴリの記事一覧
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