早いもので20年も前です。
赴くにあたって頭をよぎったのは東海地震。
地震が怖いので嫌で嫌で仕方なかったのですが
実際に住んでみると静岡のイメージが変わりました。
これは食わず嫌いの感覚に似ているかもしれませんが、
住めば都。住んでみないとわからないことが多いものです。

まず、1番は適度な人口であり適度な町の規模である点。
もちろん呉服町のような場所は当然のように混むのですが、
大都会のような混み方はなくどこかのんびりしているのです。
かと言って、過疎化が進んだ町という感じでもない。
場所的に東海道という大動脈に位置していることで、
町の規模の割には道路網が充実していた気がします。
国道1号バイパスしかり、東名高速しかり。
遠方に遊びに行くにしても渋滞をさほど気にせず、
スムーズに移動できることが多かったです。
20年前は宇津ノ谷トンネルを先頭に渋滞・・・と
ラジオでよく聞いた言葉が懐かしくもあるのですが、
今は新東名も出来て飛躍的に便利になったことでしょう。
渋滞といえばピークと逆向きという点も良いことでした。
連休の朝に東京に行くにしても高速の渋滞がなかったですし、
帰りもまた夕方なら快適に移動することができました。
これはまあ、地方都市の特権ではあるのですが。

あと、移動関係で良いと思ったのは、
東京、名古屋、長野の距離感が丁度良い点でしょうか。
遠くもなく近くもなく新幹線という切り札も有難かったです。
関東や長野は大阪に住んでいると遠い場所ではあったので、
これらに気軽にいけたのはいろいろ助かりました。
3年間という期間限定での静岡生活でしたが、
家は清水の三保の松原の近くで窓からは富士山が見えました。
当時のことを思うと今は世界遺産になって、
観光客が増えて東京への直行バスが出てる話を聞くと
随分と変わったもんだと隔世の感があります。

当時のネットはインターネットではなくパソコン通信でした。
そこで知り合った仲間と行動することが多かったわけですが、
おかげで静岡の穴場をいろいろ知ることが出来ました。
もし、3年間と期間が決まっていなかったとしたら、
ここまでアクティブに動いてなかったかもしれません。
限られた時間だったからこそ行動できたのだと思います。
叶うならば、もう一度、静岡で生活したい想いがあります。
それはこれまで書いてきたような利便性も大きいのですが、
やはり暖かな気候であることは住む上でありがたいことです。
ただし、東海地震には注意しておかないといけませんね。