2024年05月27日

街道歩きは傘?ポンチョ?菅笠?

街道歩きでの悩みの一つが悪天候です。
天気の良し悪しで快適さが大きく違ってきます。

悪天候の対策は各人いろいろあると思いますが、
一番は週間天気予報を見て雨なら歩かないことです。
これは近場なら比較的簡単に対処できるものですが、
長距離街道や宿を取ってるとなかなかそうはいきません。

そこで今回は私が実践している方法を中心に、
以前使用していた方法を含めて対策を紹介していきます。

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娘は普通の傘で町歩き感覚で

街道歩きでの雨対策は永遠の悩みでもあるのですが、
私個人がやっている対策は上の投稿通り「傘」です。
しかもただの傘ではなく大き目の折り畳み傘です。

誤解があっていけないので最初に申し上げておきますが
私の場合は街道歩き中にやることが多いほうなので
ただ歩くだけとは少し違うことをご承知おきください。
街道歩きは皆それぞれ楽しみ方がありますので
あくまで参考程度で留めてもらえると助かります。

まずメリットから

1・歩くスピードが速くても体が濡れにくい

健脚になるとスピードを出して歩くことがある反面、
体に当たる水滴の量も増えていくものと思います。
大きな傘なら屋根となる部分が広いので
それほど気にせず歩くことが出来るでしょう。

2・小雨なら背中のザックまで覆える

ザックは濡れると水分で重くなってきます。
また着替えなど濡れてはいけないものが入っているので
雨が降ってくるとカバーなり対策が必要となってきます。

ですが、大きな傘ならば小雨程度であれば、
カバーをつけずともザック部分もカバーしてくれるので
出し入れ装着などの手間を省くことができるでしょう。

ちなみにポンチョでも大きいサイズならば、
体のみならず背負った荷物丸ごと覆うことができるので
傘を苦手とする方はこちらがおススメかもしれません。
私も以前はこの方法で対策をしていました。

3・写真撮影、スマホでの調べものがしやすい

カメラのレンズに水滴が付くと写しづらいですし、
スマホの画面に水滴が付けば反応が悪くなります。
近年ではスマホでルートを見て歩く人が増えてきましたが
傘であればそういう不快感は減るものと思います。

4・ポンチョと比べると着脱の手間がない

ポンチョだと出し入れする際など面倒な面があって、
建物に入る度に脱ぐなど手間があって大変です。

折り畳み傘なら傘入れに入れてザックに即仕舞えますし、
傘入れの内側がタオル地になってるものであれば、
水分を吸ってくれるのでザック内も快適そのものです。

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ポンチョ派だった当時の歩き

と、ここまで良いことづくめに見えますが、
もちろんデメリットもいくつかあります。

1・長時間持つと重たさを感じる

街道歩きは長時間歩くことが多いですが、
少しの重量でも重みが積み重なっていきます。
左右持ち替えても根本的な解決にはなりません。

そこで出来るだけ軽量なものを選ぶことが重要ですが、
軽量と丈夫さを併せ持つものは値が張りますし、
種類もさほど多くないのが辛いところです。

2・強風の時に持っていかれる

天気以外にも街道歩きでは道路を歩くことから
大型トラックとのすれ違いの際も風を感じます。

これは経験談なのですが、
高価な折り畳み傘は思っていた以上に丈夫です。
傘派に転向してから2本買ってきてはいますが、
街道歩き中では一度も壊れたことがありません。

大型トラックとのすれ違い程度なら風は感じても
飛ばされるまではいかないものと思います。

ただ、極端な強風においてはポンチョが良さそうです。
そもそも、そういう日は歩かないのがベストですが、
街道歩き中は天候の急変なんてのはよくあることです。
その時のためにザックにポンチョを忍ばせています。

ようするに、強風対策は臨機応変でしょうか。
少しの雨ならば傘との併用も全然ありと思いますし、
極端に酷い天気だとポンチョのみが良いでしょうね。

3・藪漕ぎなどでは両手を開けておきたい

倒木だらけやガレ場になってる道だと、
傘はやめておくことが無難でしょう。
これは登山と同じ理屈だと思います。

そういう場所が想定された街道歩きだと、
ポンチョをザックに忍ばせておくことはもちろん、
登山用のカッパも準備しておくと安心です。
カッパは上下分離タイプになってることが多いので、
藪に水滴が付いてる場面では下だけ履くのも効果的です。

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雨の時は菅笠+ポンチョで対策してました

そもそも何故、傘派になったのか。
実は元々カッパ派で時代劇さながらの笠も使っていました。
それを経て簡易的なポンチョを主に使うようになります。

笠は頭が蒸れにくく涼しいなどメリットも多いのですが、
行き帰りの交通機関では嵩張るので使わなくなりました。

傘派になった一番の理由は、
屋久島でのガイドさんの多くが使用されていたことです。
ご存じのとおり屋久島は雨が多いことで有名です。
屋久杉までの道のりはそこそこの山道でもあるので、
「そんなんで大丈夫?」と半信半疑に思ったものですが、
終始快適にガイドされていたのが印象に残っています。

一方、私はゴアテックスのカッパ上下で万全の体制。
でも強い雨でびしょ濡れに近い状態になってしまい、
ザックの中も水浸しになってしまいました・・・。

それからですね。即、良い傘を探したのは。

あと、傘派になったもう一つの大きな理由は撮影です。
ポンチョ派の時は屋根を探してそこで撮ってました。
なので、おのずと撮影枚数が限られてしまいます。
当時はミラーレスで撮っていたので防水ではなく、
壊れるのが怖いので非常に気を使っていました。

以上、街道歩きでの雨対策を書いてみましたが、
ここ数年は天気を見て歩くことにしているので、
雨対策という面では若干情報が古いかもしれません。
もし何か情報をお持ちの方は是非コメント欄にお書き下さい。



  
posted by にゃおすけ at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 街道歩きテクニック | 更新情報をチェックする

2024年05月13日

パパとムスメの東海道五十七次・光善寺→守口宿

●5日目 光善寺→淀川土手→守口宿


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

残すところ2回となった東海道歩き。
今回の区間は淀川の堤防上を歩くことが多いので
ある意味どうしようか悩んだ区間でもありました。

風がキツければ吹きっさらしで逃げ場もなく、
雨が降ってくるものなら修行でしかありません。
とはいえ、天気予報を見ておけば解決するものなので
小春日和を狙って3月の中旬に歩くことにしました。

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光善寺の辺りは古い雰囲気が良く残っています。

私「この辺り蔵がいっぱいやな」
娘「くら寿司のくらやんな?」
私「するどい。意味は同じやわ😁」

いつも通りたわいのない話をしながらの道中。
気温が低いのでモコモコファッションですが、
太陽が出ているのでとても心地良い感じです。

花粉も少なく快調!快調!

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すぐに淀川土手へと入ります。
しばらく川沿いに進むことになるのですが、
東海道って川を横切ることは多くても
川沿いとなると意外と少ないので貴重です。

娘は堤防ならではのものを早速発見。

「ここで休憩するわ」

と、椅子に見立てて座っております。

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淀川の堤防の脇には碑が多いので注目です。
これは赤井堤の碑で明治18年6月の大洪水での決壊地点。

他にも茨田堤の碑、二十箇用水樋記念碑とあるのですが、
それらは地域への水路目的のものだったりと
淀川と密接に関わっている重要なモニュメントです。

私はこういうのが好きなので楽しめるのですが、
娘にとっての長く続く堤防沿いの区間というのは、
殺風景な景色が延々なので苦痛かもしれません。

苦痛だと距離が短くても長く感じるものです。
これが冒頭に書いた今回の区間の悩みの一つで、
いかに対処していくかが攻略の鍵でした。

ところが!!

娘が良いものを発見します。
それがツクシです。

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街道歩きは一転してツクシ採り会場に!

周りを見ると採ってる年寄り衆が何人もいます。
やはり春は良いですね。こういう楽しみがある。

こうして堤防区間の難所を乗り切ることが出来まして、
レジ袋いっぱいのツクシに満足するのでした。

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遠くを見ると大阪市内。
ゴールが近いことを親子どもども実感します。

今の淀川はスーパー堤防となっていて
眺めが非常に良いのが利点ではありますね。
千里のほうを見ると万博公園の観覧車も見えます。

この淀川の堤防は昔はそれほどの高さはなくて、
古い時代のものは殆ど埋まってしまっているようです。
そういう中でも痕跡がある場所があったりするので
それを見つけながらというのが楽しいものです。

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例えば、この堤防の脇にあった小道。
昔の図と合わせてみると旧堤防の上っ面らしいのです。

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そして、旧家が建っている横の通路を見ると、
物凄い高低差となっているのがわかります。
おそらくこれが旧堤防の痕跡なのでしょうね。

スーパー堤防化にめげずに残った昔の痕跡。
旧家があったり大きな古い大木があったりと、
昔を偲ぶには十分すぎるほど面白さがありました。

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一方、娘はというと相変わらずツクシ採りに夢中。

私「休憩せんでええの?」
娘「ツクシ採りで休憩してるねん」

え?それって休憩なん?(笑

娘は気づけばもうすぐ8歳。随分体力がついてきました。
5歳秋に始めた東海道歩きですが当初は休憩ばかりでした。
公園があればブランコで遊びながらだったのですが、
今はそれもスルーなのである意味成長を感じます。
休憩したいと言ってくる回数も驚くほど減りました。

これは大きくなった喜びでもあるのですけど、
どこか寂しい気持ちもあったりします。
もうあの頃の街道歩きには戻れないんだと。

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ようやく長かった淀川区間が終わり、
一気に都会っぽくなった町へと入っていきます。

一里塚跡の辺りで娘が遠くにマクドの看板を見つけます。

「マクドや!」「マクドあるで!!」

お昼時だしお腹が減ってきていたのでしょう。
きっと頭の中はマクドでいっぱいだったと思います。

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やがて旧家が程よく残る守口宿。
都会の中の宿場町を感じた一角がありました。

文禄堤の上に出来た宿場町は
他の宿場とは違い独特なものを感じます。

脇道を見れば見事な高低差に娘もビックリ。

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餃子の王将で完歩ぃ!(マクドやなくてごめん)

次回はいよいよラスト。
大阪の高麗橋を目指します。


posted by にゃおすけ at 00:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東海道五十三次 | 更新情報をチェックする