JRの車庫があって網干行き電車があるからですが、
今回の場所は少し離れた山陽電車の網干駅界隈です。

早朝の電車に乗ってまず向かったのは
町のシンボル的存在の旧網干銀行(大正11年築)
銅板で出来たドームや煉瓦と窓を交互に配した外観といい、
大正期が詰め込まれた感じがとても良いものでした。


網干は全体的に観光地化されてる感じはない印象で、
大都市姫路に近いこともあって極端な過疎化もなく、
生活感があるレトロさ加減がなんとも良い感じです。
あと、小一時間で巡れるコンパクトさも良いものです。
唯一、観光地化されてるなと思ったものは
先ほどの旧網干銀行はお洒落なレストランになっています。
営業前だったこともあり中に入れませんでしたが、
近代建築の中での食事はさぞや美味しいものと思います。

町を歩けば瀬戸内海航路の要衝だった頃を思わせる
立派な旧家をあちこちで見ることが出来ました。
その中でひと際目立っていたのが
3階建て望楼を持つ山本家住宅。
「神戸より西にない建物を」と造られたもので
道路から外観だけ見てもその立派さが伝わってきます。
毎月第1・第3日曜に一般公開されてるそうなので、
中がどうなっているか見学する価値はありそうです。


「境橋」跡は欄干のみが残ります。
江戸期は龍野藩、丸亀藩の両藩が治めていましたが、
その境界というべき場所が町を流れる川でした。
ちなみに丸亀藩は元々は網干の領主でしたので、
飛び地になっても引き続き支配する事情があったのでしょう。
このことからも町の重要さがわかるような気がします。

こちらはダイセル異人館です。
明治41年にセルロイドの技術指導のために
招いた外国人技術者の宿舎として建てられた洋館です。
綺麗に外壁が塗装されて
とても美しい状態で保存されています。
見学も可能ですが今は受付停止中のことでした。

ここで純喫茶アポロで少し遅めのモーニング。
どでかいアーモンドトーストには驚きました。
パンを一枚追加で頼んでいたのですが、
このボリュームなら追加せずに良かったかも。
それだけ満足できた一品でありました。

網干散策は3時間ほど楽しみました。
この後は姫路へと移動しました。
お目当ては「あずきミュージアム」です。
関西では知らない人がいないと言われる
回転焼きである「御座候」の本拠地であります。
かねてから行ってみたい場所だったのですが、
いかんせん入場料が高い・・・。
企業ミュージアムは無料の場所が多いだけに
なかなかの強気な価格設定なわけですが、
内容と金額が釣り合わない感じは残念でした。
(これは見る人によって違うと思いますが・・・)
すいません。愚痴になっちゃいましたね。
この後は舞子の木下邸を見学して帰路につきました。

愚痴ついでにもう一つ・・・。
せっかくの網干めぐりだったのですが、
写真を撮ってると前から車が迫ってきます。
そして邪魔だといわんばかりに
車のエンジンを吹かしまくって私をどかそうとします。
どうやら私がいる歩道脇に止めたかったようですが、
もうちょっとやり方があるでしょうに。。。
まぁこればっかりは人それぞれ事情があるので
どれが正解かは難しい問題ではありますが、
ここに限らずとも観光地でない町では
住んでいる人々の生活の場でもあります。
そのことを頭に入れて散策しておかないと、
何かしらのトラブルになることもあるのではと
改めて考える良い機会になりました。
また再訪してみたいと思います。