2024年10月21日

パパとムスメの佐屋街道・大治→宮宿

●3日目 大治→万場宿→岩塚宿→金山追分→宮宿


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

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早朝の名鉄バスターミナル付近。
この日は天気が崩れる予報だったので
予定より2時間早めに歩くことにしたのです。

ある意味ラッキーだったのは
人気のナナちゃんに誰もいなかったことでしょうか。
ポーズを決めて写真撮りまくったりと娘は大喜びでした。

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スタート地点で何かに食いついてる様子。
見るとダンゴムシと遊んでました(汗

そういや初期の頃も遊んでいたっけ・・・。
娘との街道歩きは今回で一旦区切ることにしたので、
今まで歩いた懐かしい思い出がよぎってきます。

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「村雲婦人会発会式の記念碑やで」と教えると
スラスラ読める様子に感心してる様子でした。

やはり脇街道なので東海道とは違って、
道標や宿場など案内が少ないのは致し方ないところです。
「ここが宿場町です!」的な看板があれば良いのですが、
痕跡を探しながら歩くというのも楽しいものです。

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万場宿。万場の渡しを前にした宿場町。
名古屋市内とは思えない静かな空間が広がっていました。
通りを眺めると奥に三重塔が見えて風情があります。

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ここの見どころの一つが覚王院にある「乳の木」
実を食べたら乳が出るようになったと話があるのですが、
娘はどこにあるの?と必死に探している様子。
私も探したものの見つからずで・・・。
結局、木の皮が白い木がそれかなと。

娘「白いのがミルクやねんな?」
娘「ここに住んでる人は牛乳いらんのとちゃう?」

まぁ、想像するのは良いことです(笑

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万場宿の外れには庄内川が流れていて
ここは渇水期でも徒歩渡り禁止となっていました。

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この秋葉神社の灯篭は元は渡し場にあったもの。
秋葉さんは火の神様でもあるので大火にならぬよう
宿場の出入り口に祀られることが多いですね。

そんなこんなで昔の痕跡を探していると、
娘は階段で腰を下ろして休憩しておりました。
連日の歩きでお疲れモードなのかな?

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対岸にある岩塚宿は隣の万場宿と近いことで
半月毎に宿場機能が入れ替わる特殊な宿場町でした。

岩塚の地名のいわれは七所神社にある古墳群。
そして日本武尊腰掛岩もその一つです。
由来となる場所は面白いものがありますね。
しかしそんなに古い歴史のある場所だったとは。

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ここから金山の追分までは一本道。
ゴールが近づいてきました。

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公園で遊ぶことは娘にとっては大事な休憩。
大きな山に登頂しようと頑張る姿がありました。
でも、傾斜がキツクて思うように登れません・・・。

勢いつけて3度目のチャレンジでなんとか登頂。

でも、それ休憩ちゃうやろ(笑
娘にとって歩きとは別腹みたいです。

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五女子のバス停で他の女子と並んでいる様子。

他に四女子や二女子という地名があるのですが、
豪族の7人娘の嫁ぎ先に名前を付けたのが由来のようです。

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尾頭橋のサインがなんとも立派!
ここの角にある不朽園さんで最中を頂きました。

街道を歩くようになってから
娘の和菓子好きはどんどん拍車がかかっています。
いつしか拘りも持つようになってきていて

いつも食べてる”みむろ”(三輪の名物)と違って
「皮がゴツイな!」と感想を述べる始末です。

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佐屋街道の起点にきてん。完歩!

ここ金山で佐屋街道は終わりですが
宮宿までは美濃路を少し歩いて東海道と繋げました。

娘は既に達成した感がある顔をしております(笑

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熱田神宮の横を通過。
あと少しで終わってしまう・・・(涙

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ついに宮宿。目標達成です!

無事、東京-大阪を徒歩で繋ぐことが出来ました。
5歳から始めた娘の街道歩きは今回で一旦区切ることにしまして、
いつになるかわかりませんが自ら歩きたいとなった時に
再び一緒に街道を歩ければと思う次第です。

約3年間の街道歩き道中は毎回新鮮なことばかりでした。
今回も早歩きで長い区間を歩けたという発見がありましたし、
休憩も私から休憩しようと言うまでしないという
体力的な面での成長を随分と感じることができました。

恐らくこれからも私が計画すれば歩いてくれると思いますが、
街道歩きは歩くだけでなく計画段階から始まっていますので、
次は計画から考えて欲しいというのが親心でしょうか。
もちろん、街道を歩くことで得られる知識は多いですが、
敷かれたレールを歩くだけでは限界があるかなと感じます。

そこで、次回あるとするならば
もう少し街道や歴史の知識を身に着けてからのほうが
娘のためになるのではと思うところです。

果たしてそういう時が来るでしょうか?
とりあえず楽しみに待ってみようと思います。

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宮きしめんで完歩ぃ!格別な味でした!

 

posted by にゃおすけ at 08:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東海道五十三次 | 更新情報をチェックする

2024年10月07日

念願の愛宕山で歴史を感じる旅

宿場町の出入り口で多く見かけるのが
火除けのまじないの意味を持った愛宕さん。

火災がひとたび起これば大火となりえただけに
当時の人々にとって大切なものでした。
その総本宮が京都市の北西部にあります。

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↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

標高1000mある総本宮へは多くのルートがあります。
その最もメジャーなのは清滝からの表参道。
丁石や石仏などが置かれ茶屋の跡もあったりして、
歴史を実に感じることが出来るルートといえます。

入口の清滝は避暑地として古くから賑わいがありました。

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今も茶屋や旅館があって
往時の賑わいを感じさせるものがあります。

戦前は東の比叡山と並んでリゾート開発の計画があって、
ケーブルカー、遊園地、スキー場、食堂などが作られ
既に無きものばかりですが勢いがありました。

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こちらは愛宕ケーブル山上駅の跡。
2階はハイカラな洋風食堂だったそうです。

昭和4年開業したもの戦時の不要不急線となり、
止む無く昭和19年に廃止となってしまいます。
いわゆる愛宕山鉄道で索道と鉄道線がありました。

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柱の鉄筋が剥き出しとなっていて、
天井からは水滴がしたたり落ちています。
現状を保ってるのはそう長くはないでしょう。

表参道は標高差があるので、
今もケーブルカーがあれば超絶便利だったはずです。

一方でケーブルカーが開通したことによって、
表参道にあった茶屋は客が来なくなってしまい
廃業や移転を強いられた歴史も忘れてはなりません。
ちなみに山上駅にあった食堂も茶屋からの移転でした。

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今回、愛宕山に登ったきっかけは
先日のバス祭りにおいて無料券をgetしたからでした。

使用できるバス路線は八木駅からなので、
裏参道と言われた樒原口からのルートとなります。
丹波・丹後・摂津国からの利用に便利だったそうです。

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終点である原バス停付近の鳥居前。
かつては茶屋や旅籠、酒屋があって賑わったといいますが、
どこか懐かしさを感じる静かな山村の光景が広がっています。

ここから登る人は今の時代は少ないようで、
バスの中では私1人といった状況でした。

表参道に比べると楽に登れるはずなのに・・・どうして?
と、不思議でしたが恐らくは交通費的な問題なのでしょうか。
標高500mから登れることは利点だと思うのですけどねー。

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登山道自体は若干荒れている場所もありましたが、
4WDの車も通るみたいでコンクリの路盤もあったりと
広くて実に歩きやすい快適なものでした。

スキー場跡付近からは低木が増えてきて、
標高が高いことを実感させられます。

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地蔵型道標。
不思議なことに入口からここまで石仏を見かけませんでした。
表参道にあるような丁石もなかったですし・・・。

でも、こうして古いものがあるのは
歴史がある証拠で嬉しくなっちゃいますね。

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やがて愛宕山神社。なんと気温は14℃。
この日の下界は32℃はあったので天然のクーラーです。
ここまで急登もありましたが一気に汗が引きます。

常夜灯がずらっと並ぶ姿は圧巻です。
小じんまりしたものが多いのは高所だからなのでしょうか。

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歴史ある参詣道らしい佇まいを感じます。

「伊勢に七度、熊野に三度、愛宕さんには月参り」
京の人々にとって身近な存在だったのが和歌を見てもわかります。

まぁ、伊勢に七度とか当時としてはほぼ無理なので、
この文句はいわゆる”たとえ”と見るべきで
信心はどんなに深くしても限りはないことのようです。

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表参道では多くの人とすれ違いましたが、
海外の人を全く見かけなかったのは不思議でした。
もちろん偶々かもしれませんがある程度の装備が必要ですし、
行きたくても気軽には来れないのかもしれません。

昨今の海外の人で溢れかえる京都を見ると、
ある意味貴重な空間でありました。

今回、久々の単独での山行きでしたが
やはり、街道歩きと違う面白さがありますね。
次は鳥居本と一の鳥居も含めての愛宕詣もしたいものです。


posted by にゃおすけ at 08:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 近畿ボラボラ_京都 | 更新情報をチェックする