軍事境界線にある"板門店”に行ってみました。
板門店は最前線ということもあって
怖いイメージがあったのですが
そこには意外な光景が待ち受けてました。
朝の8:00。
英語圏の人達と混載のバスで出発です。
ツアーのバスは一般的な車両
1年を通しての板門店観光の客層は
日本人は2割、英語圏の人が3割、韓国が5割で
昔は日本人が多かったようですが
今はだいたいこんな感じなのだそうです。
車内での案内も英語が終われば日本語な順でした。
まず寄ったのが都羅山駅。
京義線の駅です。
京はソウル。義は北の新義州をさしています。
この駅は
地域に住んでいる人は利用できないそうです。
と、いうのも
この周辺は人は住めない”民間人統制区域”
今はもっぱら観光用の駅といった感じなのでしょう。
駅の看板には開城やピョンヤンなど
北朝鮮の地名を見かけることができます。
駅のプラットホームへの入場料は約50円。
ちなみに駅員さんは軍人さんでした。
この都羅山駅近くには展望台があります。
そこからは北朝鮮の景色が丸見え。
巨大な国旗掲揚台もよーく見えます。
写真も撮りたいところですが
規制があるのでほとんど撮れません。
間違って変な場所を撮ると
軍人さんに睨まれますからね(^^;
こちらはゆるキャラ?
先ほど民間人統制区域と書きましたが
普通に行く分にはもう少しソウル側にある
”臨津閣”がこの付近ではもっとも北側に位置します。
その手前に流れる川は”臨津河”
読み方はイムジンガン。
歌にもありますね。
大きなビルの上からは
北朝鮮の山々を遠くに見ることが出来ました。
手前には京義線の鉄橋も見えます。
片側を爆破され通れなくなっています。
このツアーには第三トンネルが含まれています。
北側が南進用に極秘で掘られたもので
第一、第二と見つかって今回行くのが3番目の代物。
ちなみに他にも見つかってないトンネルが
何本かあるようです。怖いですね。
トンネルの入り口はこんな感じ
手堀りとダイナマイトで作ったトンネル。
中腰の姿勢で進まないといけません。
結構、深い位置にトンネルがあります。
外はマイナスなのに中は生暖かい。
トンネルの先は北へ繋がっていたようですが
今は封鎖されています。
そうしないと、毒ガスとか
入れられると一発ですからね・・・。
さあ、次は板門店です。
ここからは一気に
警備が厳重になっていきます。
途中からバスは国連のものに乗り換えです。
軍事境界線の近くまで進んでいきます。
その手前にあるのが非武装地帯。
地雷原で何もない不毛な地帯というのを
想像していたのですが、ところがどっこい。
広がっていたのは田園風景。
撮影禁止になっているので
写真は撮れていませんが目を疑うような光景でした。
実はこの田園は分断前から
ここに住んでいた人が特例で耕しているそうで
ここの住民の車とも時々すれ違いました。
板門店に着きました。
撮影は北側へ向かってのものはOKです。
逆に韓国側は軍事施設ということでNG。撮れません。
でも北側から板門店観光する場合は
そういう撮影の規制はめちゃくちゃ緩いそうです。
青い小屋の真ん中を軍事境界線が走っています。
板門店は共同の管理地なのですが
今は境界線より北は北朝鮮、南は国連、
そんな感じで別々に管理されています。
でも、小屋だけは例外で
小屋の中にいれば境界線をまたいで
北の地域に行くこともできます。
わずが3mほどですが(^^;
小屋の中には国連軍の兵士がいます。
ちなみにツーショット撮影OKです(笑)
この小屋には国連軍の兵士しかいませんが
北側から見学の場合はこれが北朝鮮の兵士になります。
どうやら北からの見学と南からの見学とでは
見学時間が綿密に区切られてるらしく
お互い接触しないよう配慮されているようです。
なので、今回、北朝鮮の兵士は
奥の北側の建物の下に1人のみ見かけただけでした。
そういえば、
小屋には南と北にそれぞれ一か所ずつ扉があります。
各扉には誤って出ないよう兵士が監視しているのですが、
もし北側の扉から外に出ようものならそれは亡命になるそうです。
もう、そこは北朝鮮になりますからね・・・
国連軍も手出しが出来ません。
でも、実際のところ、
見学の際は北側への扉には鍵がかかっているのかな?
その辺り聞くの忘れてしまいました(^^;
映画でも有名な帰らざる橋。
最後に。
ガイドさんから見学感謝の意を受けました。
「我々、民族にとっては悲しい現実の場所」
「わざわざ来ていただきありがとうございます」
外野の人にとっては
単なる1つの施設という意味合いですが
朝鮮の人達にとってはまったく別の意味をもちますね。
以上、板門店観光でした。
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