2015年11月18日

水戸街道その5・府中宿→水戸城下

いよいよ最終章!

IMG_9416.JPG


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

IMG_9421.JPG

石岡まつりの開催中でしたが
早朝はひっそり静かなものでした。

メインストリートでは
ゴミ収集車の音だけが響きます。

IMG_9422.JPG

石岡は大火を繰り返してきた歴史があったので
江戸期の建物はほとんど残っていません。

そんな中で目立つのは
昭和4年の石岡大火のあとに建てられた看板建築。
ナイスなレトロな建物が軒を連ねます。

IMG_9431.JPG

立派な見世蔵造りのものもありました。

江戸期の府中は松平家の陣屋がおかれ、
古代においては国分寺が設置されたりと
地域の中心的役割をもった町でした。

IMG_9437.JPG

常磐線の跨線橋には
かつての国分寺の情景が描かれています。

IMG_9442.JPG

IMG_9443.JPG

このような昔の杉並木の写真があったりと
今と比較が出来てわかりやすくていいですね。

IMG_9451.JPG

石岡の一里塚。
両塚が残る立派なものです。

向こうから山車が回送してきました。
一里塚とパチリ。祭りの時ならではですね。

IMG_9452.JPG

IMG_9457.JPG

この付近の道路には左右に空間がありますが
杉並木があったものと想像できます。

よく見ると切り株も残っていました。

IMG_9461.JPG

IMG_9462.JPG

あちこちに咲く彼岸花。秋ですね。

次の竹原宿は比較的新しい宿場町。
府中と片倉の間のルート付け替えで設置されています。

IMG_9466.JPG

IMG_9476.JPG

主な役割は荷継ぎの中継だったようで
本陣はなく小じんまりした宿場でした。

IMG_9486.JPG

鬼子母神さん。
この付近からよく見かけました。

関東には庚申さんの石仏もよく見かけますが
いずれも関西では珍しいものです。

IMG_9493.JPG

IMG_9498.JPG

片倉宿は脇本陣と問屋場が各1軒あった宿場。
宿場の中央部の角には元旅籠の「かと家」があって
昔の名残を感じることができます。

IMG_9507.JPG

IMG_9524.JPG

続いての宿場は小幡宿。
宿内の法円寺には水戸藩専用の宿でもありました。

この小幡宿と次の長岡宿は
水戸街道にとって特別な場所でもあります。

双方とも水戸藩領だったことから
手厚く保護されていていたという話です。
長岡宿では本陣の他に御殿も設置されていました。

IMG_9530.JPG

IMG_9550.JPG

IMG_9561.JPG

長岡宿の名物は「みそ饅頭」
宿場の入口に何軒かお店がありました。

見どころの一つとしては
脇本陣、問屋を兼ねていた木村家住宅が現存するのですが
この日はあいにく公開されていませんでした。

IMG_9567.JPG

先ほどの小幡宿と同様に長岡宿も住宅地になってしまい
一見すると宿場の全くなくなっているようですが
キョロキョロ探してみると、ありました!

IMG_9568.JPG

「長岡宿商工振興会」

これはまさしく名残と言えるものでしょう。

IMG_9581.JPG

水戸の中心部へ。
国道沿いを進み市街地へと入っていきます。

IMG_9595.JPG

交差点にあった馬頭観音さん。
自動車に当てられたのかすっぽり折れていました。
早く元通りになると良いのですが。

IMG_9603.JPG

長岡宿の手前で台地の上にあがった道筋は
水戸城下の手前で下って行きます。

そこにあった坂の名は「男坂」と「女坂」。

IMG_9618.JPG

IMG_9606.JPG

男坂のほうが険しく長く、
女坂は緩やかな優しい坂になっています。

ちなみに真ん中の坂は新道です。
元々は軍事用だったので立派に整備されています。

IMG_9611.JPG

IMG_9612.JPG

坂の途中には吉田神社がありますが
ここからの眺めは茨城百景の一つといわれています。

IMG_9616.JPG

ただし、今の見晴らしは・・・
きっと草木がなければ最高なのでしょう。

IMG_9622.JPG

IMG_9626.JPG

IMG_9628.JPG

備前堀の魂銷橋に高札場がありました。

備前堀とは伊奈備前守忠次が作った堀で
灌漑目的と桜川・千波湖の洪水防止のためのものです。

伊奈忠次は関東の治水に大いに貢献した人で
晩年は水戸で過ごされています。

IMG_9631.JPG

IMG_9638.JPG

個人商店が並ぶ商店街を過ぎると
水戸街道のゴールはもうすぐ。

途中で水戸城への道と分かれ、
水戸宿中心部へと入っていきます。

IMG_9640.JPG

ここが水戸街道のゴール。
この先は陸前浜街道として仙台へ続いています。

さて、無事に踏破しての感想ですが
我孫子宿までは市街地ばかりで単調なものの
そこから先は意外と多くの街道風情が残っていて驚きました。

地形的においてもアップダウンが多く、
ここがホントに関東平野なの?と思うことも多々。

水戸街道は全長で100kmほどの街道なので
初心者にとっても気軽に街道気分を味わえるのないかと思います。
もしかすると日光街道よりも充実感はあるかもしれません。

  

  
posted by にゃおすけ at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他の街道 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック