2016年04月28日

伊勢南街道その5・高見山登山口→七日市宿

街道最大の難所。高見峠へ。

IMG_1466.jpg


↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。

IMG_1470.jpg

IMG_1473.jpg

山あいの空気が澄んだ朝。
高見山登山口から先は一気に勾配がきつくなります。

IMG_1475.jpg

IMG_1474.jpg

ふと入口を見ると
通行禁止の看板がありました。
伊勢南街道の小峠と大峠の区間も含まれています。

これはどうしたものかと思案したところ、
国道のトンネルで迂回もあるのですが味気ないので
山頂を経由して三重県側に抜けることにしました。

IMG_1477.jpg

IMG_1482.jpg

小峠までは伊勢南街道で進みます。

元は街道だっただけに祠や古い石積みを見かけたり、
勾配は比較的緩く道幅も広いので歩きやすいものです。

さすがは街道ですね。

IMG_1479.jpg

IMG_1485.jpg

石畳には苔がついていません。
今も高見山を登る人の往来が多いからでしょう。
石畳自体は修復されたものと思いますが
綺麗な石の状態は江戸時代を彷彿とさせてくれます。

IMG_1504.jpg

IMG_1492.jpg

こういう掘割になっているところは
昔の人が苦労して作ったものなのでしょう。

九十九折の道を進んでいく小峠です。

ここから先は本格的な登山道で頂上へ。
迂回なので標高400mほど余計に登っていきます。

IMG_1511.jpg

IMG_1514.jpg

IMG_1518.jpg

急な勾配が続きます。先ほどまでとは大違い。
これが街道と登山道の差なのでしょう。

国見岩から伊勢方面を眺めると
雲海が広がっていました。

IMG_1529.jpg

IMG_1536.jpg

高見山山頂。
独立峰ならではの素晴らしい視界。

高見山は11月下旬ともなると紅葉は終わっていて
登山客は殆どいなく言わばオフシーズンにあたります。
雪が積もる時期になると樹氷登山で賑わうそうです。

IMG_1540.jpg

IMG_1545.jpg

IMG_1547.jpg

頂上から大峠へ下ります。
大峠がいわゆる高見峠にあたります。

高見峠から先は伊勢の国(三重県)。
名前は和歌山街道と変わってゆきます。

IMG_1550.jpg
高見峠。本来の街道はアスファルト道に沿った草道がある。

IMG_1554.jpg

IMG_1555.jpg

尾根沿いを進みます。

途中には崩落個所がありましたが
まるで高速道路のような道筋が続きます。

IMG_1564.jpg

IMG_1578.jpg
半分崩落している箇所も

それにしても高見峠は前調べの段階では
藪が生い茂って大変と思っていたのですが
奈良側も三重側も良く整備された道で意外でした。

IMG_1584.jpg

IMG_1587.jpg

船戸の集落を抜けると
櫛田川沿いに下っていきます。

紅葉を楽しみながら道なりに。

IMG_1599.jpg

IMG_1602.jpg

IMG_1605.jpg

伊勢の国最初の宿場町は波瀬宿。
旅籠屋が4軒ありました。

産業としては煎茶・串柿・芋・栗・
大豆・小豆が主なものだったそうです。

IMG_1621.jpg

IMG_1633.jpg

連子格子の家々が連なります。
この立派な建物は元は本陣でした。

宿場の規模としては大きめで町割りが特長的です。
町の中央には波瀬神社がありました。

IMG_1639.jpg

IMG_1652.jpg

IMG_1658.jpg

「右、いせ道」。反対側に「かうや、よしの」の文字。

所々で国道と合流して進みますが、
かなり改良されていて車は走りやすいようです。
反面、その影響で旧道は削られてしまった箇所が多く、
元の姿をとどめていないのは残念なところです。

IMG_1664.jpg

IMG_1685.jpg
ここが峠の入り口。

大定峠への道。

峠から先が廃道になってるという噂を聞いていたので
とりあえず峠まで進んでみることにしたのですが
峠への道の入口を探すのに四苦八苦しました。

この坂の手前にある床屋が目印です。

IMG_1688.jpg

IMG_1692.jpg

植林の影響で道がわかりづらいですが
踏み跡を辿っていくと昔ながらの峠道にでました。

街道歩き的に良い道というのは舗装路ではありません。
このような土道と出会うとたまんないです。

IMG_1696.jpg

IMG_1698.jpg

大定峠にはお地蔵さんがおられます。

さて、下山です。
踏み跡を頼りに廃道となってる区間を歩きますが
荒れてはいたものの意外と苦労せず下りることができました。

IMG_1699.jpg

IMG_1700.jpg

IMG_1706.jpg

ただし、獣除けネットや一部で崩落があったりと
一筋縄にはいかない場所はありました。
三重県のウォーキングマップでは廃道扱いでしたが
こういった理由から迂回を推奨していたのかもしれません。

IMG_1733.jpg

IMG_1731.jpg

IMG_1732.jpg
本陣跡

七日市宿。
本居宣長も泊まったことのある宿場です。

この辺りになると
櫛田川の流れは緩やかで石が特長的です。

IMG_1742.jpg

IMG_1736.jpg

IMG_1753.jpg

茶畑が一面に広がります。
この辺りはお茶の生産が活発です。

 
posted by にゃおすけ at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 伊勢への街道 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック