これは人によってそれぞれとは思いますが、
大体は以下の3点ではないでしょうか。
・ここの景色が綺麗だな等の視覚的なこと
・足が痛い、お腹が空いた、暑い寒い等の体力的なこと
・次のポイントはどこか等の目標的なこと
長距離を歩く街道歩きというジャンルでも、
ハイキングや登山と共通する部分が多いと思います。
でも、大きく違うのは歴史が絡むところでしょう。
普段、歩いてる道でも歴史を考えて歩くと
見えてくるものが随分と違ってきます。
昔の地図を見て現在との対比を楽しんでみたり、
地域の歴史を調べておけば現地をより深く楽しめたり、
手間をかければかけるほど充実した歩きになるでしょう。

1日に何十キロも歩く街道歩きの場合となると、
逆にそういう楽しさがないと飽きがきてしまうものです。
妻籠馬籠のような雰囲気の良い場所ばかりではありません。
大抵はアスファルト道を延々に歩くことが多いのです。
そこで、もう少し掘り下げて
私自身は何を考えて歩いてるかを紹介していきます。
★隠れた旧道はあるのかないのか
ガイド本に示された道や事前調査したルートは
念入りに調べたものであっても100%ではありません。
やはり現地を見ないことにはわからない部分があります。
たとえば、直線道路上にある駐車スペース。
旧道を直線化することで生まれた廃道を活かした例ですが、
こういう細かい部分は本に載っていないことが多いのです。

★道標はあるかないか
元々の場所から移動してる場合が多いですが、
稀に民家の庭石になったり放置してたりするもので、
ある可能性が高い旧道同士の追分では要チェックです。
道標は長い年月から半分以上埋まっているものもあり、
何気ない石でも実は!という発見があります。
また、道標ではないですが大正時代に置かれた道路元標は、
かつての地域の中心を知る手がかりといえるもので、
町の発展の歴史を感じることができるものといえます。
★石仏の年代はどうなっているか
道中で見かける石仏は古い年代であるほど、
前面の道路は古くからの道である可能性が高いものです。
逆に、長い距離を歩いても石仏が出てこないとなると、
ここが本当に旧道なのか不安になったりもします。
石仏の中には道標を兼ねたものがあります。
いわゆる「地蔵型道標」と呼ばれるものです。
仏様の両隣に地名が書かれていることが多いですが、
大きいものだと台座に書いてることがあります。
今の時代、赤い前掛けをする風習があるので、
道標部分が見えなくなっていることがよくあります。
ここは勇気を出して”めくって”見てみましょう。
そこには何かしらの文字があるかもしれません。


★地名の由来はなんだろう
歩いていると不思議な地名と出会うことがあります。
地名は地域の代表なので適当に付けることは皆無に等しく、
何かしら意味があるものと考えるのが妥当でしょう。
例えば「一里山」は一里塚があった場所からですし、
有名な「渋谷」は谷になってる形状からです。
「〇〇尻」は河口部であることが多いですね。
地名には地域の歴史のヒントが隠されています。
今の時代は有難いことにスマホですぐに検索できるので、
地名に限らずとも気になるもの全てを対象として、
即ググって頭をスッキリさせることが多いです。
★道の構造など萌え視点もろもろ
峠道にあるような切通しがあれば、
そこをどうやって開削して通すことができたのか。
他にも石積み、路盤、橋梁、旧家など、
共通するのは昔の技術で完成させたという部分。
人力でよくぞここまで!
というのが個人的な萌え視点で
見かければ立ち止まることが多いですね。
他に萌え視点をあげるならば、
古い看板、珍しいマンホール、特徴的な地形でしょうか。
いずれにせよ、そういうのを見かけると
暫くは頭の中が幸福感に包まれます。
さいごに
以上、いろいろ書いてきましたが、
街道歩き中にこれだけ色々と楽しめるのは
前もって調べたルートをスマホの中に入れておいて、
それを見ながら歩いてることが大きいものと思います。
限られた時間の中での道中においては、
ミスルートほど損失が大きいと言わざるえません。
もちろんミスルートすることでの発見もありますが、
街道歩きは何十キロ単位で歩くことが多いので、
ミスは体力の消耗を引き起こし、ゴールも気がかりになり、
今回書いたような楽しむ時間が減ってしまいます。
街道歩きでのミスルートは極力なくしていきたいものです。
それにはITの力が大いに役立つものと思います。
ではenjoy!街道歩き
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