卓球サークルを始めて20年もの月日が流れました。
個人が作るサークルは続いても10年程度が多いといいます。
続かない理由としては10年ひと昔という言葉があるように、
趣味自体が変わってしまう人、結婚する人、転職する人など、
活動に参加できる環境が大きく変わってしまうことにあります。
また、大人数になるほどメンバーの考え方が様々になり、
サークルの方向性が設立時と大きく変わってしまったりと、
内部分裂や崩壊を引き起こしてしまうこともあります。
そこで、今回はいかにサークルを続けることができるかがテーマです。

まず、結論から申し上げますと、
設立時の方向性は大きく変えないことが一番でしょう。
メンバー同士で意見を出し合いながらの成長は大事ですが、
根本的な部分を変えてしまうと混乱が起きてしまう元で、
収拾には並々ならぬ努力が必要となってきます。
これはあくまで個人サークルの考え方で、
大きな組織力のあるサークルならば話は別です。
そして、最も大事なのは主催者も楽しめてないといけない。
個人サークルの運営は仕事ではなく趣味の延長です。
楽しいからやってるというのが重要なポイントだと思います。

ここで、どんなサークルなのか説明しておきましょう。
私自身、元々は卓球に興味があり家に卓球台があるほどでした。
それなので中学校の部活は卓球部へ当然のごとく進むのですが、
2週間でスピード退部。理由は素振りだけやらされたからです。
これは多くの卓球部経験者から御叱りを受けそうですが、
素振りは基礎だから一番大事なのはよくわかります。
でも、自分が求めるものと違ったので清く撤退したわけです。
時は流れ、社会人になって夜な夜な卓球で遊ぶことが増えていきました。
仲間でやる卓球は楽しいものでこれをきっかけに再び火が付きます。
「こんなに面白いなら新しい人を集めてみない?」
そこで「ご近所さんを探せ」という掲示板を利用することにしたのです。
まずサークルを作るには方向性を考えないといけません。
卓球部を2週間で退部した経験から「楽しさ第一」を基本にしました。
試合は2の次です。試合だけを目標にするとギスギスすることがあるので
これだけは続ける上で頭に入れておく必要があると考えました。
一番最初の開催はゲームセンターに併設した卓球場でした。
結局、5人ほどが集まったわけですが
あえてこの場所を選んだのは「楽しさ第一」だったからで、
服装は普段の服、ラケットはレンタルで気楽なものにしました。
もし、最初の開催を本格的な卓球場でしていたとしたら、
そして、主催者がユニフォームを着て登場していたとしたら
ガチな卓球サークルと思われ今とは違うものになっていたことでしょう。
サークルの方向性を定めるのは一番最初が肝心だと思います。

そんなことで、卓球以外にも飲み会や旅行などもやったりと、
サークルの規模はピーク時で60人程度まで膨れ上がりました。
毎回参加してくれる人はそのうち3割程度の20人ぐらいでしたが、
男女比は7:3でネット黎明期にしては女性の割合は多いほうでした。
これだけの人数となると、まとめるのが大変です。
卓球台の確保や飲み会のセッティングなんかはまだ楽なほうです。
ある日のことガチで試合に参加していきたいという話がありました。
試合は試合で楽しく、それに向けての練習も楽しいものですが、
試合目的の活動になればサークルが変わってしまう恐れがあり悩みました。
結局、やりたい人はチームを組んでやっていくことになったのですが、
活動自体は今までと同じノリでやろうということで落ち着きました。
これによってガチでやっていきたい人の中には去る人が出てきました。
でも、これは存続する上で仕方ないと割り切らないといけない部分で
そうでないとサークルの趣旨に賛同して入った勢まで失いかねません。
ここで最初に考えたサークルの方向性が意味をもってきます。
何かの究極の選択を迫られた時、方向性に従うのが重要です。
と、いろいろ書いてきましたが、
結局は人が一番大事という考えになると思います。
卓球の台の確保にしても皆で助け合ったり、
飲み会では会計係などの分担も自然にしてくれたりと、
あらゆる面で人に恵まれていたなとつくづく思います。
これが、全部自分1人で段取りしていたとしたら
パンクしていただろうし楽しめなかったことでしょう。
そうなれば早々とサークルを畳んでいたかもしれません。
そんなこんなで楽しいサークルなわけですが、
私自身、結婚し子供が出来てから少し遠のいてしまっています。
子供が大きくなったので再び卓球をと思った矢先にコロナです。
「あー、いつになったら本格的に再開できるんじゃい!」
さいごに。サークルを作って良かったと思うことは、
メンバー同士での結婚が3組も生まれたことでしょう。
これだけでも作った甲斐があり実に感慨深いものがありました。
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