今回はその一つである笠置街道のご紹介です。

↑詳しいルートと記録は【山行記録のページへ】もご覧ください。
笠置は山間部のレジャーとして古くから人気があり、
キャンプや春は桜の名所として賑わう場所です。
当初の計画は奈良から笠置を目指す予定でしたが、
帰りの列車本数が少ない点と桜の季節ということから
混雑を避ける意味で笠置からスタートすることにしました。

上の写真は”マディソン郡の橋”ではありません。
笠置大橋が補修により全体が覆われてしまった姿なのです。
これは今の時期限定なので見たい方はお早めに。

直進が柳生街道、笠置街道は右
資料は弥勒の道プロジェクトさんを参考にしました。
https://mirokunomichi.org/history/
詳細に歴史やルートが描かれており非常にわかりやすいもので、
今回は簀河路と廣岡越と記された本道となる道筋を選びました。
ほぼ並行して有名な柳生街道が通っていますが、
笠置街道は素朴な奈良の光景に出会えるのが特長といえるもので、
さらに別ルートである弥勒の道には岩船寺などの古寺があり、
古い石仏も多いことから高いポテンシャルを感じます。

しばらくは川沿いの県道を進みます。
この日の笠置の桜は残念ながら散り気味でした。
どうも大阪市内より見頃が早かったようです。
このような道では災害がつきものですが、
広岡地区では道筋や家屋が高台になってることを見ると
川の氾濫を避けてのものではと思ったりもします。
室町時代からあると考えられてる区間だけに歴史が深いです。
ふと、前から奈良交通バスがやってきました。
驚くことに1日数本程度奈良市内からの直通便があります。

奈良交通では自由乗降制というシステムが存在します。
対象区間ではバス停以外でも乗り降り可能というものです。
手を挙げたマークが非常に印象的ですね。
特定の路線では”エリーゼのために”を流しながら走り、
奈良の山間部での風物詩にもなっています。

ようやく狭川地区に入れば視界が開けてきます。
見どころは?と聞かれると悩んでしまいますが、
これが良いんですよね。街道歩きしてるって感じで。
元は茅葺と思われる旧家が点在していて、
まさに古き良き奈良の郊外の風景です。


九頭神社。
神事芸能は無形民俗文化財に指定されていて
秋祭りでは相撲など5つの芸能が奉納されるそうです。
入口の常夜灯を見ると文政の文字が刻まれていました。
山のほうに目をやると驚くべき光景がありました。
ここまで山にへばり付くソーラーパネルを見たことがありません。
設置の費用やメンテナンスにも相当コストがかかるはずなので、
果たしてペイできるのでしょうか?それより危なすぎる・・・。


やがて光明寺の手前で別ルートである弥勒の道と分岐します。
対して今回歩いている本道はまだ暫く県道を進みます。
県道は交通量増加によって拡幅された場所が多くなっています。
なので道路が旧道っぽくないのは致し方ないところです。
須川の手前では大きな桜が何本も植わっていました。
さらに県道と並行する場所には須川貯水池があるのですが、
こちらにも桜の木がふんだんに植えられているようです。
ただ、水源地のため一般公開はされていません。残念!

今回はここまで。
最期にドローンで撮影された動画があったので紹介しておきます。
https://www.youtube.com/embed/8z8V5Z1X7HE
【カテゴリ:大阪近辺の街道の関連記事】