2020年09月07日

驚きのモノレールが奈良の山奥に

奈良の山奥にそんなのあったっけ?と思うお方!
まずは下の写真をご覧ください。

IMG_5594.JPG

どうです?なかなか立派なものでしょう??

場所は大峯山のふもとにある洞川温泉
関西以外ではあまり聞きなれない地名ですが
標高が高いことで夏は避暑地として賑わうところで
小中学校の林間学校でも絶大な人気を誇っています。

この周辺は大昔は海でした。
地質的にカルスト地形で石灰石が多いのが特長で、
洞川には大きな鍾乳洞が2つ存在しています。

これら写真のモノレールは面不動鍾乳洞のもの。
洞の入り口は道路から少し高い場所にあるので
その間を結ぶために設置されています。

IMG_5598.JPG

*16人乗り(4人乗り×4両編成)電動モノレール(スロープカー)
*延長 L=174m 高低差66m *走行速度 40m/min
*最大斜度 33度 平均斜度20度
*開業は平成 24 年 10 月 10 日(水)


簡易的なモノレールなのに
意外と多くの人が乗れるのがわかると思いますが、
これでもピーク時には結構な行列を強いられます。
なにせ片道5分ほどかかるので1時間に4往復ほどしかできません。
比較的空いているのは昼食時の12時台か夕方でしょうか。

このモノレールは台風被害からの復興目的での設置で
設備の立派さを見るに復興への意気込みが感じ取れます。
電動式なのは環境に配慮してのものだそうです。

一方、もう一つのモノレールは五代松鍾乳洞にあります。

IMG_5598.JPG

な、なんという簡易的な!

まるでミカン用の索道を改造したものであるかのようで
乗車時には危険防止のためにヘルメットが必須です。

先ほどの面不動鍾乳洞のものよりは古く、
動力は内燃式です(おそらくはディーゼル)
定員も少なく運行時間も限られているようなので
乗車するにはハードルが高いですが記念にはなるでしょうね。

詳しくは以前に拙ブログで紹介しているのでご覧ください。

豪快なモノレールで鍾乳洞!
https://borabora.seesaa.net/article/24363564.html

IMG_5586.JPG

これらモノレールは産業用モノレールの一種で
昭和30年代に主に果樹栽培などの急な傾斜地での
労働軽減を目的として開発されています。

ところがあまりの便利さから人も乗ることが絶えず、
しばし死傷事故をおこっていたそうです。
それならと、人も乗れるよう改良されたものが
今回のモノレールの原点といえるものでしょう。

かつての奈良の山奥は野猿や籠渡しといった
ロープを使っての簡易的な輸送が多く使われていました。
これらはモノレールではなく索道の一種なわけですが、
近代になると広大な索道網が敷かれ木材の運搬などに
大いに使われていくことになります。

次第に道路整備によって消えていくわけですが、
今回の鍾乳洞への旅客輸送に携わる簡易モノレールは
かつての輸送の大変さを思い起こさせるものと言えるもので、
貴重な生き残りと言っても過言ではないでしょう。




posted by にゃおすけ at 15:31 | Comment(0) | 近畿ボラボラ | 更新情報をチェックする